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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 ― 第54回

ニコ動に住むドラムの天才、その名は「ショボン」

2011年04月23日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 ニコニコ動画の鬼才・デッドボールPの周囲には、なぜこうもストイックで向上心を持った人達ばかりが集まるのか。ギターの[TEST]さん然り、PAの武井さんもまた然り。それは「デPフェス」をすべて叩き切ったドラマー、ショボンさんにも言えるはずだ。

 ニコニコ動画で上手いドラマーを挙げなさいと言われたら、まず彼の名前は外せない。手数、足数は多いながらも、破綻の見られない安定したプレイは誰もが認めるところ。それは間違いなくストイックなトレーニングを積んできた賜(たまもの)に違いない。

 ただ長丁場に渡るワンマンライブでどこまでスタミナが持つのかは未知数だ。それが複雑極まりなく、気力、体力を無駄に消耗しそうなデPの曲ならなおさらである。あまつさえプレイヤーに負担がかかるからと、前後半に分けられたステージで、おそらく最も消耗が激しいはずのドラマーなのに、前後半とも出ずっぱりなのだ。

 しかしフェスが終わりに差し掛かっても、ショボンさんの笑顔は崩れない。演奏にも一向に揺らぎは見られない。この人は一体何者なのか。なぜストイックさの欠片もない(ように見えなくもない)デPの曲を演っているのか。このインタビューは川崎市内の中華料理屋でメシを食いつつ、そんな風に極めて単刀直入に始まるのだった。


まだまだデPには追いつけませんよ

―― デPフェスお疲れさまでした。

ショボン いやぁ、難しかったですね。

―― でも終始ニコニコ叩いていたじゃないですか。

ショボン ドラムを叩いているのが楽しくて、自然と顔に出ちゃうんですよ。

デPフェスでニコニコ叩くショボンさん

―― 全然疲れてなかったっぽいですけど?

ショボン いいえ、ココロはすごく疲れるんですよ。

―― 違う意味だと思いますが、僕も見ていてココロが疲れました。なんで皆こんなに几帳面に演奏するんだろうと。

ショボン あ。それ、分かります。皆の力の入り具合が伝わるんですよ。音と一緒に皆の疲れが飛んでいってるんですよ。

―― それでやるのがエロひどい曲というのが。なんで皆そこまでデPが好きなんですかね。

ショボン なんでですかね。オレも大好きですけど。



―― オレも大好きですけど、冷静に考えると理由がよく分かりません。

ショボン ははは。そこは冷静に考えちゃダメなんじゃないですか。彼はいろんなジャンルの曲を研究していて、すべての楽器に緻密な計算があって、難しい。だからこそ、完璧に演奏してやろうという気になるんです。

―― 高い山があるから登りたいの精神ですよね。彼は人間が演奏できないように、徐々にハードル上げて行ってるらしいですからね。

ショボン そこに追いつくのが目標です。デPの曲を楽々演奏できる基礎を身につけるのが、今の目標ですね。今は全然基礎が足りてないですね。

―― 基礎ですか?! すごく足りてる感じがしましたけど。

ショボン まだまだスティックコントロールが全然足りていない感じでしたね。とにかくスティックを上げるスピードが追いつかないんですよ。どうしても惰性で行っちゃう。自分が出す音すべてに意識が通っていて、神経と音をコントロールできていないと、それは演奏できていることにならない。それをやるのがデPの曲だととても難しいんです。だから疲れるんですよ。

―― 完全にコントロールできている実感がないと満足できないんですね。

ショボン そうですね。

―― ライブを見ているうちに「この人は一体何者なんだ」という気がしてきたのですが、ショボンさんは何者なんですか?

ショボン 何者なんでしょうか。わははは。

デPフェスの楽屋にて。左からショボン、ツツミ、パピヨン誠、鬼弦曹、Shige(撮影:前田佑規)

(次ページに続く)

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