PhoneGapでネイティブアプリに変換
スマートフォンサイトができたら、今度はネイティブアプリに変換してみる。「PhoneGap」は、HTML/CSS+JavaScriptで作成したWebページをスマートフォンのアプリにパッケージ化するオープンソースのソリューションだ。Dreamweaver CS5.5ではPhoneGapとの連携機能が搭載され、PhoneGapの機能をDreamweaverからシームレスに利用できる。
最初に、ツールバーの「サイト」→「モバイルアプリケーション」→「アプリケーションフレームワークの設定」から、Android/iOSのSDKのパスを設定する(iOSはMac OS版のみ利用可能)。今回はWindows版なので、Android SDKのみ設定する。PCにAndroid SDKがインストールされていない場合、「簡易インストール」をクリックするとSDKのダウンロードと設定が自動的にスタートする。
次に、「モバイルアプリケーション」→「アプリケーション設定」で、作成するアプリの名前や作成者名、ホームスクリーンアイコンの画像を設定する。
設定が終わったら、「モバイルアプリケーション」→「ビルドおよびエミュレート」→「Android」を選択しよう。
ビルドが終わるとAndroidエミュレーターが自動的に起動し、完成したアプリの動作をすぐに確認できる。
「アプリを作る」と聞くとハードルが高いが、ここまで面倒な操作や難しい設定はなく、あっという間にできてしまった。Objective-CやJavaの知識どころか、Android SDKを自分で用意する必要すらない。今回は単にスマートフォンサイトをアプリ化しただけだが、JavaScriptを使えばもっと本格的なアプリも作れるだろう。
これまでのDreamweaverはどちらかいうと、業界で必要とされる機能を後追いして実装している感があった。しかしCS5.5の新機能は、jQuery MobileやPhoneGapといった最新のテクノロジーをいち早く取り込み、すでに十分実用的なレベルまで作り込まれている。アップグレードにかかる費用は決して安価とはいえないが、スマートフォン関連のビジネスを拡大したいWeb制作者には十分魅力的な新製品だ。間もなく公開される体験版で実力を確認して、導入を検討してはどうだろうか。