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ドーナツ本の著者・西畑一馬氏がインタビュー

ジョン・レッシグに聞く、jQueryのこれから

2011年03月11日 11時00分更新

西畑一馬/to-R、Web Professional編集部

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 スマートフォン用JavaScriptフレームワークjQuery Mobileのリリースが近づいている。2月に出たアルファ3版に続き、今月下旬にはベータ版が、4月中には正式版がリリースされる予定だ。

 世界中のWebサイトで広く使われている「jQuery」がベースだけに、jQuery Mobileに対するWeb制作者の期待は高い。jQuery MobileとjQueryの今後について、「ドーナツ本」の愛称でおなじみのベストセラーWeb制作の現場で使う jQueryデザイン入門(Web Professional Books)の著者・西畑一馬氏が、Web Directions Eastの開催に合わせて来日した開発者=ジョン・レッシグ氏(John Resig)に話を聞いた。

インタビューに応じるjQueryの作者 ジョン・レッシグ氏

jQuery Coreは今後もIE6をサポートする

西畑一馬氏(以下、西畑) jQueryは日本でも非常に人気があるフレームワークで、開発者だけでなくデザイナーやコーダーといった制作者にも広く使われています。jQueryがHTML5、スマートフォンといった新しい技術にどう対応していくのか、あるいはInternet Explorer 6といった古いブラウザーとは今後どうかかわっていくのか、教えてください。

ジョン・レッシグ氏(以下ジョン) jQueryプロジェクトではいろいろなプロジェクトが動いていますが、私自身が現在深くかかわっているのは、jQuery CorejQuery Mobileの2つです。

 jQuery Coreはその名のとおりjQueryの核となるプログラムで、UI部分を(jQuery UIとして)切り離していることもあり、多くのブラウザーをサポートしています。

 一方のjQuery Mobileはスマートフォン向けのフレームワークで、現在アルファ版を公開しています。アルファ版といっても一般に公開しているので、誰でもすぐに使える状態にあります。まだバグが少し残っていますが、すでにjQuery Mobileを使ってすばらしいWebサイトやWebアプリケーションを作っている方がいます。

西畑 ではまずjQuery Coreについて教えてください。Web制作者としてはIE6をいつまでサポートし続けるか、といった点に関心がありますが、jQueryはどうでしょうか。

ジョン jQuery Coreは今後もIE6をサポートし続けます。というのも、JavaScriptに限っていえば、実はIE6もIE7それほど大きくは変わりません。もっと言うと、IE8のJavaScriptもIE6に似ている。IE7やIE8でCSSの実装は進化していますが、それはjQuery Coreにはあまり影響ありません。

西畑 HTML5もWeb制作者の関心が高い分野ですが、jQueryの対応は?

ジョン jQueryはHTML5をサポートしています。特にjQuery MobileではHTML5の新しい属性をうまく使っていて、カスタムデータ属性で簡単にUIを生成できます。jQuery MobileとHTML5の相性は非常にいいと思います。

現在開発が進められている「jQuery Mobile」

西畑 そのjQuery Mobileの特徴をもう少し教えてください。

ジョン jQuery Mobileのよいところは、スクリプトを1行も書かなくていい、ということです。HTML5の新しい要素や属性を使ってHTMLをマークアップするだけで、モバイルに適したGUIを生成できます。

 また、jQuery Mobileでは一般的なモバイルデバイスを数多くサポートします。iPhoneやAndroidだけではありません。たいていのWeb開発者はiPhoneだけをターゲットにしてアプリを開発していると思いますが、jQuery Mobileではなるべく多くのモバイルデバイスに対応したいと考えています。

西畑 スマートフォン向けのフレームワークとしてはすでにjQTouchもあります。両者の関係はどうなるのでしょうか。統合されるのでしょうか?

ジョン jQTouchからjQuery Mobileのインスピレーション、多くのヒントを得ましたが、ブラウザーサポートの点ではjQuery Mobileが圧倒的です。両者は機能的にまったく違うもので、jQuery MobileとjQtouchが将来的に一緒になることはありません。

 本記事は、オーストラリア発のカンファレンス&ワークショップイベント「Web Directions East」の協力により実現しました。

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