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Apple Geeks ― 第23回

Mac上の動画をiPhone/iPadで楽しめる「Air Video」

2011年01月11日 19時00分更新

文● 海上忍

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 本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。

 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。

 今回は、「Mac上の動画をiOSデバイスで見る方法」について。「Air Video - Watch your videos anywhere!」(以下、Air Video)を使い、「Macに貯えた動画をiOSデバイス(iPhone/iPod touchiPad)で楽しみたい」、「できればAVIやWMVも」というユーザーの切なる願いを解決してみよう。

Air Video - Watch your videos anywhere!
作者 InMethod s.r.o. 価格350円
ファイル容量1.1MB カテゴリユーティリティ
対応デバイスiPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OSiOS 3.0以降
Air Video Free - Watch your videos anywhere!
作者 InMethod s.r.o. 価格無料
ファイル容量1.1MB カテゴリユーティリティ
対応デバイスiPhone/iPod touch
およびiPad互換
対応OSiOS 3.0以降

「リアルタイムトランスコード」という解法

 現在Appleが個人ユーザー向けに提供しているビデオ再生環境は、iTunesを核とした静的なものだ。コーデックはビデオがH.264/AVC、オーディオがAACのMP4コンテナが推奨フォーマットとされ、それ以外はiTunesライブラリーに取り込めても他のデバイスに出力できるとは限らない。

 確かにビデオコーデックにH.264を使うMP4は、PC界隈のみならずデジタル家電の分野でも普及しているが、競争相手も存在する。特にGoogleやAdobeが推進する「WebM」は、性能においても引けを取らないばかりかオープンソースかつロイヤリティフリーということもあり、ジワリと勢力を拡大中だ。

 コンピューターという開かれたプラットフォーム上での競争であるだけに、Beta対VHSのごとき二者択一ではなく、今後も複数の選択肢が提供されると考えられるため、現段階からH.264一本に絞り込むのはいかがなものか。H.264とWebMのどちらも再生できるほうが望ましく、最終的にどれを選ぶかはユーザーの判断に委ねるべきだろう。しかし、冒頭で述べた現実は如何ともし難い……。

 そこで注目されるのが、「リアルタイムトランスコード」という手法だ。いったん展開(復号化)した動画データを再び圧縮(符号化)するため画質の低下は避けられないが、iPhoneやiPadでの視聴用にHD品質映像をSD品質に落とす程度ならさほど気にしないという人は少なくないはず。また高負荷な処理ではあるが、ミニマムでもCore 2 Duoという最近のMacであれば、十分こなせるレベルである。

 この条件にピタリとはまるのが、今回紹介する「Air Video」だ。Mac上でビデオ配信サーバーを稼動させ、iOSデバイス上の専用クライアントに配信するという一種のビデオソリューションだが、十分に実用的。リアルタイムトランスコードのエンジンには、多様な動画フォーマットへの対応で知られる「FFmpeg」を採用、WMVやAVIも再生できる(DRMがかかっていないもののみ)。もちろん、iOSがネイティブ対応するMP4の再生もOK。Mac上の動画をiTunesを通さずiPhoneやiPadで楽しみたいという願いを簡単に、しかも無料でかなえてくれるのだ。

Air Video Serverで共有中のMP4ムービーを、iPad上の専用プレーヤーでプレビューしているところ
Air Video Server内部には、多様なコーデックに対応する「FFmpeg」が収録され、トランスコーディングに利用されるトランスコード中はCPUに高い負荷がかかるものの、Core 2 Duo搭載機であれば支障はないはず

(次ページへ続く)

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