アドレスブック/連絡先を設定する
CardDAVに対応するアドレスブックは、Mac OS X(Snow Leopard)に付属のv5以降。iOSも対応するが、iOS 4以前は未サポート、つまり9月現在iPadでは利用できないので注意したい。それでは、アドレスブックから順に設定方法を紹介していこう。
アドレスブック
アドレスブックの初期値では、ローカル(クライアント)のユーザーアカウント上に連絡先データが蓄積される設定となっている。そこへMac mini Server(Address Book Server)のアカウントを追加すると、ローカル上でのデータにMac mini Serverのデータが加わるという仕組みだ。
その設定方法は以下に示すとおり。なお、Open Directoryで認証されるネットワーク/モバイルアカウントではなく、システム環境設定または「サーバ環境設定」で登録したローカルのアカウントを対象としている。
Mac OS X搭載クライアント側設定手順
- クライアント版Mac OS X(Snow Leopard)でアドレスブックを起動し、メニューバーから[アドレスブック] - [環境設定...]を選択して環境設定パネルを開く
- 「アカウント」タブを選択し、ウィンドウ下部左端の[+]ボタンをクリック
- アカウントの種類で「CardDAV」を選択し、Mac mini Server側の情報(ユーザー名/パスワード/サーバーアドレス)を入力
- [作成]ボタンをクリックすると、Mac mini Serverとの通信が開始され、認証が完了するとCardDAVアカウントとしてアドレスブックに登録される
新規作成した連絡先データをどこへ保存するかについても、設定を見直そう。デフォルトでは、ローカルアカウントに保存されるが、「アカウント」タブで「このMac内 ローカル」を選択し、「アカウント情報」タブにある新規連絡先のデフォルトアカウントでMac mini Serverのアカウントを指定すれば、次回以降新規作成した連絡先データはすべてMac mini Server上に保管されるようになる。
iOS 4搭載デバイス
CardDAVをサポートしたiOS 4以降の端末を利用しても、Mac mini Server上の連絡先データにアクセスできる。設定方法は以下のとおりで、Mac OS Xのアドレスブックと同様、Mac mini Server上のアカウント情報とアドレスを指定すればOKだ。
iOS 4搭載クライアント側設定手順
- 「設定」を起動し、[メール/連絡先/カレンダー] - [アカウントを追加...] - [その他]の順にタップする
- 連絡先欄の[CardDAVアカウントを追加]をタップし、サーバーのアドレス(Mac mini ServerのアドレスをDNSサーバーとして登録していない場合はIPアドレス)とユーザー名、パスワードと説明文を入力
- [次へ]ボタンをタップすると、「SSL接続できません」と表示されるので、[続ける]をタップする
筆者紹介──海上忍
ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。
この連載の記事
-
第12回
iPhone
Mac miniをWiki&ブログサーバーとして使う -
第11回
iPhone
「Admin Tools」でMac miniを遠隔管理 -
第10回
iPhone
Mac/iPhone/iPad用「TeamViewer」で遠隔操作 -
第8回
iPhone
Mac mini Server/iPhone/Macでスケジュール共有 -
第7回
iPhone
Mac mini Serverでモバイルアカウント活用(利用編) -
第6回
iPhone
Mac mini Serverでモバイルアカウント活用(設定編) -
第5回
iPhone
DNSの設定を確認する -
第4回
iPhone
再インストールと初期設定のポイント -
第3回
iPhone
「モバイルアカウント」を活用する(準備編) -
第2回
iPhone
基本ツール「サーバ管理」の役割を知る - この連載の一覧へ