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Mac mini de 家鯖 第9回

Mac mini Server/iPhone/Macで住所録を集中管理

2010年10月01日 12時00分更新

文● 海上忍

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アドレスブック/連絡先を設定する

 CardDAVに対応するアドレスブックは、Mac OS X(Snow Leopard)に付属のv5以降。iOSも対応するが、iOS 4以前は未サポート、つまり9月現在iPadでは利用できないので注意したい。それでは、アドレスブックから順に設定方法を紹介していこう。

アドレスブック

 アドレスブックの初期値では、ローカル(クライアント)のユーザーアカウント上に連絡先データが蓄積される設定となっている。そこへMac mini Server(Address Book Server)のアカウントを追加すると、ローカル上でのデータにMac mini Serverのデータが加わるという仕組みだ。

 その設定方法は以下に示すとおり。なお、Open Directoryで認証されるネットワーク/モバイルアカウントではなく、システム環境設定または「サーバ環境設定」で登録したローカルのアカウントを対象としている。

Mac OS X搭載クライアント側設定手順

  1. クライアント版Mac OS X(Snow Leopard)でアドレスブックを起動し、メニューバーから[アドレスブック] - [環境設定...]を選択して環境設定パネルを開く
  2. 「アカウント」タブを選択し、ウィンドウ下部左端の[+]ボタンをクリック
  3. アカウントの種類で「CardDAV」を選択し、Mac mini Server側の情報(ユーザー名/パスワード/サーバーアドレス)を入力
  4. [作成]ボタンをクリックすると、Mac mini Serverとの通信が開始され、認証が完了するとCardDAVアカウントとしてアドレスブックに登録される
  5. CardDAVクライアント(アドレスブック)の設定内容

 新規作成した連絡先データをどこへ保存するかについても、設定を見直そう。デフォルトでは、ローカルアカウントに保存されるが、「アカウント」タブで「このMac内 ローカル」を選択し、「アカウント情報」タブにある新規連絡先のデフォルトアカウントでMac mini Serverのアカウントを指定すれば、次回以降新規作成した連絡先データはすべてMac mini Server上に保管されるようになる。

Mac mini Server上のアカウントをデフォルトの保存先に指定することもできる

iOS 4搭載デバイス

 CardDAVをサポートしたiOS 4以降の端末を利用しても、Mac mini Server上の連絡先データにアクセスできる。設定方法は以下のとおりで、Mac OS Xのアドレスブックと同様、Mac mini Server上のアカウント情報とアドレスを指定すればOKだ。

iPhone/iPod touchローカルの連絡先データと使い分けるなど、活用方法は自由自在だ

iOS 4搭載クライアント側設定手順

  1. 「設定」を起動し、[メール/連絡先/カレンダー] - [アカウントを追加...] - [その他]の順にタップする
  2. 連絡先欄の[CardDAVアカウントを追加]をタップし、サーバーのアドレス(Mac mini ServerのアドレスをDNSサーバーとして登録していない場合はIPアドレス)とユーザー名、パスワードと説明文を入力
  3. [次へ]ボタンをタップすると、「SSL接続できません」と表示されるので、[続ける]をタップする
  4. 入力する情報はMac OS Xのアドレスブックと同じ


筆者紹介──海上忍

 ITジャーナリスト・コラムニスト。アップル製品のほか、UNIX系OSやオープンソースソフトウェアを得意分野とする。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザーにして大のデジタルガジェット好き。近著には「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(技術評論社刊、Amazon.co.jpで見る)など。


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