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6コア+Radeon HD 5870でも低価格 Studio XPS 7100 (3/3)

2010年07月07日 11時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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構成次第では15万未満でハイエンドが手に入る

 それではベンチマークテストを通じて、Studio XPS 7100の性能を検証してみよう。試用機のスペックはページ末尾に記したが、かなりハイエンドな構成だ。

 まずはWindows 7のエクスペリエンスインデックスを確認しておこう。結果は最低値でも「7.4」。7.9が最高値なので、非常に高速と言える。SSDでもRAID構成でもないのに、HDDが「7.5」というのは不思議だが、それ以外のプロセッサーやグラフィックス関係の値は納得の高性能だ。

Studio XPS 7100のWindowsエクスペリエンスインデックスの値

Studio XPS 7100のWindowsエクスペリエンスインデックスの値

 次に総合ベンチマークテスト「PCMark Vantage」の結果を、インテルのCore i7-940(2.93GHz)を搭載するテスト機と比較してみた。比較対象の主な仕様は以下のとおり。比較機材のCPUは2008年11月登場の製品だが、性能面では今でもハイエンドと言える。

Core i7-940テスト機材(i7-940)
CPU:Core i7-940(2.93GHz)|メモリー:3GB|グラフィックス:GeForce GTX 285
HDD:1TB|OS:Windows 7 Ultimate 32bit版
PCMark Vantageの計測結果

PCMark Vantageの計測結果

 Phenom II X6は大抵の場合、同程度の動作周波数のCore i7-900/800番台と比べると、ベンチマークテストの結果でやや劣る場合が多い。PCMark Vantageも御多分に漏れず、やや劣る結果となった。とはいえ、その差は大きくはないので、体感するほどの差はない。上回っている項目も一部にあり、価格性能比を考えると悪くない結果だ。

3DMark Vantageの計測結果

3DMark Vantageの計測結果

 続いては3Dグラフィックス性能を測る「3DMark Vantage」を計測した。さすがにDirectX 10世代のGeForce GTX 285と、DirectX 11世代のRadeon HD 5870では一回り性能が違う。CPUでは大きく差が付いたにも関わらず、Graphicsの性能で大きく挽回している。それでいて、TDPはGeForce GTX 285と同等なのだからたいしたものだ。

 最後に、ゲーム系のベンチマークテストの代表例として、「バイオハザード5ベンチマーク」と「Final Fantasy XIV オフィシャルベンチマークソフト」(FFXIVベンチ)を使用してパフォーマンスを計測してみた。どちらも低負荷と高負荷の2種類で計測している。

バイオハザード5ベンチマークの計測結果

バイオハザード5ベンチマークの計測結果。3回計測の平均値(小数点以下は四捨五入)。「デフォルト」はすべてデフォルト設定、「高負荷」はStudio XPS 7100が解像度1680×1050、アンチエイリアス「8X」、それ以外の項目はすべて最高設定

FFXIVベンチの計測結果

FFXIVベンチの計測結果。3回計測の平均値(小数点以下は四捨五入)。キャラクターはヒューラン(男)

 結果はどちらも似たような傾向にある。低負荷時はi7-940テスト機の方が速いものの、高負荷設定では性能の落ち込みが激しい。一方のStudio XPS 7100では、低負荷時も高負荷時もそれほど変わらないパフォーマンスを発揮している。CPU単体の性能では負ける局面も少なくないが、Radeon HD 5870のパワーが高品質でも安定したパフォーマンスを叩き出しているようだ。

 Studio XPS 7100では最新ゲームを高品質設定にしても、快適に動かせるパワーがあると言えよう。さすがはハイスペックマシンである。


 評価機の構成は価格が18万円程度と、今となっては「安い」という額ではない。だがこれは、メモリー12GB分(+3万2550円)と、記録型BDドライブ(+1万5750円)の追加費用がやや高いためだ(いずれも本稿執筆時のベーシックパッケージでの価格)。もしメモリーを4GB、光学ドライブをDVDスーパーマルチドライブに変更すれば、性能はほとんど変わらないままで、価格は4万8000円ほど下がる。そうすると、13万円台でハイスペックのCPUとGPUの構成が手に入ることになる。これはお得だ。

 「Alienwareほどのハイスペックやギミックは必要ないが、ほぼ最新のハイスペックを手頃な価格で手に入れたい」そんな欲求にも十分応えられるのが、Studio XPS 7100である。「FFXIVも始まるようだし、たまにはハイスペックなデスクトップが欲しいな」と考えているような人には、うってつけの製品と言えるだろう。

Studio XPS 7100(評価機構成)の主な仕様
CPU Phenom II X6 1055T(2.8GHz)
メモリー 12GB
グラフィックス Radeon HD 5870
HDD 1TB
光学ドライブ 記録型BDドライブ
カードスロット 19メディア対応カードスロット
インターフェース USB 2.0×8、eSATA、10/100/1000BASE-T LAN、光デジタルオーディオ出力など
サイズ 幅186×奥行き455×高さ408mm
OS Windows 7 Home Premium 64bit版
価格 18万1855円(ベーシックパッケージ 本稿執筆時)

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