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エミュレックスが統合型アダプタの詳細を説明

10GbE時代の統合型アダプタ「OneConnect UCNA」の魅力

2010年04月02日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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4月1日、エミュレックスは、プレス説明会を開催した。ここではFCoEやiSCSI、Ethernetを統合したアダプタ「OneConnect UCNA(Univesal Converged Network Adaptor)」で提供されるメリットや、競合に比べた優位点をアピールした。

1枚で3プロトコルはお得!

コーポレート マーケティング バイスプレジデントのシャラン・ワルシュ氏

 エミュレックスはファイバチャネルのHBA(Host Bus Adaptor)をメインに展開するベンダーで、2000年以降は買収により、iSCSIやEthernetの技術を製品を取り込んでいる(関連記事:10GbEやiSCSI、FCoEまで統合したエミュレックスのCNA)。今回行なわれた説明会では、コーポレート マーケティング バイスプレジデントのシャラン・ワルシュ氏がFCoE、iSCSI、Ethernetなどのプロトコルの処理を1枚で実現できる統合型アダプタ「OneConnect UCNA」を中心に解説した。

 まず同氏は調査会社のレポートを例に「10GbEの普及ともに、ここ4~5年でFCは長期的には減っていく」「現在、仮想化は10%に過ぎないが、今後は70~80%増えていく」といった展望を示した。こうしたEthernetの伸張、I/Oの仮想化、ITリソースの統合化といった動向から考えても、やはり複数のプロトコルを扱えるOneConnect UCNAのメリットは大きいという。

 高いパフォーマンスや信頼性などとともに、OneConnect UCNAのメリットとして同氏がアピールしたのが、FCoEやiSCSI、そしてEthernetなど、すべてのプロトコルをハードウェアでオフロード処理できる点だ。「vEngineと呼ばれるオフロード技術により、インテルやキューロジック、ブロケードなどのCNA製品に比べて、高速でありながら、CPUの利用率も低い。より多くの仮想マシンを動かすことができる」(ワルシュ氏)。現在、同社のアダプタはIBMやHP、ネットアップなどで採用されているが、これが大きな理由だという。

HPやIBM、ネットアップなどで採用されている

 また、OneConnect UCNAシリーズは、ハードウェアを共通なので、異なるプロトコルに移行する場合にその分の課金のみ支払えばよい。この「Pay-As-You-Go」という課金体系のおかげで、最初は10GbEのNICとして利用。次の用途ではライセンスを購入し、ファームウェアを転送して、iSCSIのアダプタとして転用することも可能だ。

OneConnect UCNAは10GbE NICやiSCSI、FCoEなどのアダプタが用意されているが、ハードウェアは共通

 もちろん、各プロトコルのアダプタとしても「オマケ」レベルではない高い機能を持つ。「キューロジックなどのHBAベンダーの製品は、NICの機能がチープ。チーミングやWake On LAN、ロードバランシングなどの機能を持っていない。一方、インテルやブロケードなどの製品は、iSCSIなどのオフロードに対応していない」(ワルシュ氏)など他社に大きく水を空けているという。

 その他、パフォーマンスを落とさず、エンドツーエンドでの暗号化するHBA製品なども紹介された。

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