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ソーシャルゲームを面白くする「実績解除」のアイデア

2010年03月29日 20時30分更新

文● 倉西誠一

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OpenFeint: Free Game of the Day

 OpenFeint: Free Game of the Day 1.0.3

 作者:Aurora Feint
 価格:無料


 いつものように……と書くのもあれなんですが、AppBankさんのこちらの記事で、「Fox Vs Duck」というゲームアプリを知りました(iTunes Storeで見る)。

 興味を持ったきっかけは、開発会社さん。名作シューティング(あ、これもappbank君に教えてもらったんだった)「Mini Squadron」を手がけたFUNG FUNGの第2弾だというじゃないですか(iTunes Storeで見る)。面白くないわけがないにちがいない。早速、ダウンロードしました。

 そして、初回、起動しただけで、一切プレイもしていないのに、このアプリには驚かされました。これはぜひ! 多くのアプリで考えてみていただきたいアイデアです。


 さて。そのことを説明する前に、簡単に「OpenFeint」について説明しましょう。

 OpenFeintは、最近話題の「ソーシャルゲーミングネットワーク」(SGN)と呼ばれるサービスの1つです。開発者はアプリにこのサービスを組み込むだけで、特別な準備はなしに、グローバルランキング(リーダーボード)やアチーヴメント(Xbox LIVEでいうところの「実績」です。ゲーム内でなにかをすると解除され、プレイヤーにポイントが入ります)といった仕組みを導入できます。その手軽さから、日本でも多くのアプリがOpenFeintを導入しています。

 先日、1万個をひねった「i肉饅」も、OpenFeintに対応しています(関連記事)。i肉饅は右から流れてくる白いまんじゅうの上をひねって肉饅にするゲームです(ほんっとに、うそ書いてませんから)。

ひたすた肉饅をひねり続けるi肉饅もOpenFeint対応アプリです。価格は115円

 何個ひねったかということを競うランキングも用意されていますし、どういう条件で何個どうしたかということでアチーヴメントも解除されていきます。このアチーヴメントの名前がですねぇ(笑)。RucKyGAMES君のセンスが爆発しているところでもあります。

ちなみに、1万個ひねっても、まだ1つ、解除されていないアチーヴメントがあります

 こちらは「iQuarium」の例です(iTunes Storeで見る)。iQuariumは熱帯魚を飼うアプリです。ぶっちゃけ、特に何かをする必要はありません。エサをあげるくらいですが、このアプリにもアチーヴメントがあります。面白い。

iQuarium。価格は115円

 というところで、Fox Vs Duckです。このアプリ、初めて起動したというのに「だだだっ」と、いくつかのアチーヴメントが解除されたというアナウンスが表示されたのです。

? 起動しただけ? じゃん?

 「起動したらアチーヴメントが解除される」ということもあるでしょうが、それなら1つです。いくつも解除されるというのは? なぜ? だ……という僕の疑問は、OpenFeintのアチーヴメント画面を確認して氷解しました。

 このゲームはキツネからアヒルを守るというゲームなのですが、全世界で何匹のアヒルが助けられたか、あるいは殺されたかが、アチーヴメントの基準になっていたのです。なるほど!

 つまり、自分一人のプレイではなく、世界中のプレイヤーのプレイ結果でアチーヴメントが解除されていくわけです。これは面白い。なにせまだプレイしていないので突っ込んだところはわからないのですが、全世界のプレイヤーの結果でアチーヴメントが解除されていき、さらにそれがゲーム内容になにがしかの影響を与える……なんてことがあったら、楽しいと思いません?

 だからといって肉饅100万個とかはめざしたくはないのですが(100万個作ったらあんまんに変わるとか……)、このアチーヴメントの利用法は、もっと普及してもいいような気がします、はい。


筆者紹介──倉西誠一


石川県金沢市出身の元・電撃PlayStation編集長。著書は「モンスターハンター」シリーズのプレイログである「狩られ道」「狩られ道豪黒毛」(いずれもアスキー・メディアワークス)だが、最近はすっかりiPhoneゲーマー。Twitterアカウントはkararemichi



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