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Alteon OS搭載でスループットも拡張可能

アルテオン帰還セリ!ラドウェアからAlteon OS搭載機

2010年03月04日 11時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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3月3日、ラドウェアは昨年ノーテルから買収したアルテオンのブランドを冠した新アプリケーションスイッチ製品を発表した。

Webスイッチの始祖が戻ってきた

会場に並べられたAlteon OS搭載のアプリケーションスイッチ

 アルテオン(Alteon)は、1990年後半アルテオンウェブシステムズによって開発されたアプリケーションスイッチ専用機の始祖。特にWebでのコンテンツスイッチに特化した製品で、F5の「BIG-IP」とともにロードバランサ市場を切りひらいてきた名門ブランドといえる。2000年にアルテオンウェブシステムズをノーテルが買収し、「Nortel Application Switch」と名前を変えて展開していたが、2009年1月にノーテルが破綻。2009年3月にイスラエルのラドウェアがアルテオン事業を買収していた。

ラドウェア プロダクトマネージメント バイスプレジデント ヤロン・ビーラス氏

 ラドウェアはロードバランサー、回線冗長化装置、IPSなどを手がけるイスラエルのアプライアンスベンダー。事業の買収後のアルテオン製品に関しては「radware alteon」ブランドを冠し、4半期ごとのメンテナンスリリースと機能強化を進める。2009年の11月には第一弾となる「Alteon 5412」を投入するとともに、ソフトウェアのメンテナンスをいち早く実施。また、ノーテルから開発や技術の部隊を受け入れ、サポート体制を拡充した。「95%のユーザーがサポートに満足感を示しており、ノーテル時代に比べてレスポンスなどがよくなったというメーリングリストの意見もあった」(ラドウェア プロダクトマネージメント バイスプレジデント ヤロン・ビーラス氏)という。

Alteonブランドのロードマップ

スループットを増強できるAlteon新モデル

 そして今回発表されたのはエントリ向けの機種である「Alteon 4408」と「Alteon 4416」の2機種である。ともに1Uのラックマウント筐体にマルチコアのCPUを搭載したエントリモデルで、これまでと同じAleton OSを継承する。両者は搭載CPUの種類とポート数、前面の液晶の有無以外はほぼ同等のスペックを持つ。

8ポート搭載の「Alteon 4408」

16ポート搭載で前面に液晶を持つ「Alteon 4416」

 最大の特徴は同社独自のOnDemand Switchプラットフォームにより、ハードウェアを買い換えずにスループットを向上できる点。Alteon 4408は0.2/0.5/1/2/4Gbps、Alteon 4416は1/2/4Gbpsと、ライセンスの購入だけで段階的にスループットを拡張できる。

 発表会では、昨年末に発表された2UのAlteon 5412も紹介された。こちらは10Gbpsのポートを4つ搭載するハイエンドモデルで、8/12/16/20Gbpsとスループットを選択できる。

昨年発表されたAlteon 5412は20Gbpsまで可能なハイエンドモデル

 「今年の後半にリリースするAlteon OS 27.0では、アプリケーション高速化の機能が入ってくる」(ビーラン氏)とのこと。SSLアクセラレーション、データ圧縮、キャッシング、TCPセッションのマルチプレクス化などにより、サーバの負荷の低減とレスポンスの向上を実現するという。

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