最大の撮影サイズでも使える超解像3倍ズーム
物理的なズーム機構を持たないデジタルズーム方式のケータイカメラでは、通常撮影サイズを最大にするとズームができなくなる。しかしCA003は、画素をソフトウェア的に補完する超解像技術を採用したことで、撮影サイズを最大にした状態でも最大3倍までのズームが可能である。
この超解像3倍ズームは被写体の粗もそれほど目立たず、文字などもクッキリしていて読み取れる。
さらに撮影サイズの設定を、ズームレベルに応じて撮影サイズを自動的に変更する“オートリサイズ”に変更すると、最大約20倍のズームが可能である。さすがに20倍までズームするとややボケ気味になってしまう。
おもしろい写真が色々と撮れるダイナミックフォト
撮った画像で楽しむ機能もある。カシオの一部デジカメに搭載されテレビCMなどでもおなじみの、“ダイナミックフォト”をケータイで初めて搭載した。コミカルな合成写真が、ウィザードに従うだけで簡単に作れる。完成した合成写真を待受画面に貼ったり、デコレーションメール用の素材に変換できるのも、ケータイならではの楽しみ方だ。
作り方は簡単。メインメニュー→“カメラ”→“ダイナミックフォト”を起動したら、まず被写体を撮影し、次に被写体を除いた背景画像を撮影。最後にその2枚を合成すればダイナミックフォトのできあがりである。
カメラ機能を多用すると
気になるバッテリの保ちはどのくらい
画像を撮りまくっていると、どうしてもバッテリーの持ちが気になる。連続通話時間は約4時間(カタログ掲載の公称値)だが、カメラを1時間使用すると通話時間は約半分の2時間にまで目減りする。
実際にフル充電の状態からカメラのみを使用してみたところ、ほぼスペックどおりに約2時間でバッテリー切れとなった(撮影サイズ:12M、撮影ライト:OFF、ディスプレイ照明の明るさ設定:自動調節モード、電波感度:強の場合)。通話機能を残しておくには、ある程度意識してカメラを使う必要がありそうだ。
前述のように撮影間隔の問題など不満点も若干あるが、いずれも連写機能やコツをつかめば補える範囲だ。6軸手ブレ補正やISO感度最大3200、広角28mmレンズ、オートベストショット(シーンを自動判別し、最適な撮影モードを選択する)、フェイスフォーカスや美撮り(人の顔をキレイに写す)といった基本機能もしっかり備え、機能、デザイン両面でバランスのとれた一台と言えるだろう。