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意外に知らない「業務システムの裏側」 第4回

業務システム、三文字略語の正しい使い方

2009年10月19日 11時00分更新

文● 三浦優子

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業務システムにまつわるアルファベット略語をご紹介する。略語自体はよく耳にしたことがあるものがほとんどだと思うが、それぞれの略語が業務システムのどのような部分で利用されているのかといったことは案外知らないことも多い。情報システム側から登場した用語に加え、それにまつわるビジネス用語も合わせて紹介する。

システムに業務を合わせて効率化

 ERP:Enterprise Resource Planning

 それまで個別のシステムであった企業の業務システムを統合し、連動して利用できるようにすることで、業務全体を最適化することを目的としている。導入の際にはコンサルティングを行い、組織や業務体系をERPに適したスタイルに改善する必要があることから、業務改善(BPR=Business Process Reengineering)を行うことを目的にERP導入を決定する企業もある。

 ERP導入までに時間がかかることが欠点として指摘されることから、業種や企業の規模によって異なる業務体系に合わせるために、特定の業種や企業規模に合わせたテンプレートが開発されている。独自ノウハウを入れたテンプレート提供をビジネスとするシステム開発会社も登場している。

 日本に海外製ERPが登場した当初は、大企業向けパッケージソフトがほとんどだったが、現在ではSaaS型や中小企業向けの製品や日本のベンダーが開発した製品も登場している。

 導入方法としても、ベンダーが提供する全システムを一挙に導入するのではなく、「財務会計のみ導入する」といった具合に、ERPの一部分だけを導入したり、段階に応じて必要なユニットを導入するなど自由度が広がっている。

 主要ERPベンダーの製品としては、SAPジャパンの「SAP ERP」、日本オラクルの「Oracle E-Business Suite」、マイクロソフトの「Microsoft Dynamics NAV」、ワークスアプリケーションズの「COMPANY」、OBCの「奉行ERP」などがある。

 BPR:Business Process Reengineering

 業績の悪化など社内の問題を改善するために、業務体系や職務体系などを見直すことを指す。IT用語ではなく、ビジネス用語だが、BPR実施の際に業務システムを利用することが多いことから、業務システムには欠かせないキーワードとなっている。

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