東京ゲームショウ2009では、スクウェア・エニックス(スクエニ)からiPhone/iPod touch用アプリの新作が発表された。その数、なんと3本! うち1本は本日からiTunes Storeでの購入が可能となっている。
2008年末にディフェンスシミュレーションの「クリスタル・ディフェンダーズ」(関連記事)でiPhone/iPod touch参入を果たし、5月には「ヴァンガード・ストーム」(関連記事)でディフェンスシミュレーションの新境地を開拓した同社が、どんな新作を用意しているのか? ブースを直撃取材したので、詳細をお届けしよう。
スライディング・ヒーローズ
本日発売なのが、iPhone/iPod touch向けに新たに開発された傾きアクションストラテジー「スライディング・ヒーローズ」だ(iTunes Storeで見る、体験版)。価格は600円。
傾きアクションストラテジーというと聞き慣れないジャンルだが、その基本となっているのは、ボールを穴に落とさないように台を傾けて進んでいく迷路ゲームだ。
しかし、単なる迷路ゲームをスクウェア・エニックスが作るワケがない。まず、ボールの代わりとして、戦士/槍使い/魔法使い/僧侶というキャラクターが使われる。iPhoneを傾けるとこれらのキャラクターがズルズルと移動するので、道中のモンスターに体当たりして倒していこう。誰か一人でも敵の本陣にたどり着いたらクリアーで、次のステージに進める。
キャラクターは画面右上の「LIFE」を消費して、最大8人までフィールドに出せる。敵との相性があるので、その辺を考えて選ぶのがゲームをうまく進めるコツだろう。敵モンスターは無視してクリアーできることもあるが、倒すとLIFEが手に入る。
基本の操作が十字キーを排したiPhone/iPod touchの体系になっているのも、とても考えられているところだ。ユーザーは、キャラクターを選んで、iPhoneを傾けていくだけなので、操作で悩むところがない。画面が見えにくいと思ったら、ピンチイン/ピンチアウトで画面を拡大/縮小したり、左右のフリックでフィールドを回転することが可能だ。
なお、上で紹介したのは30マップを進んでいく「オリジナルモード」で、これとは別に「武闘家」のキャラクター100体で100ステージのどこまで進めるかを競う「エンドレスモード」も用意されている。
実際に遊んでみると、iPhoneを傾けることに全神経を傾けるという、十字キーベースのゲームとは異なる面白さが体験できる。600円という価格はiPhone/iPod touchアプリの全体の中では少しだけ高めの価格帯だが、その価値は十分にあるぞ!