※この記事は「古籏一浩のJavaScriptラボ」の第11回です。過去の記事も合わせてご覧ください。
8月28日、Mac OSの最新版「Snow Leopard (Mac OS X 10.6)」 が発売されました(関連記事)。今回のJavaScriptラボでは、Snow Leopardに付属する「Quartz Composer」を取り上げます。
美しいモーショングラフィックを無料で作れる「Quartz Composer」
「Quartz Composerって何?」「JavaScriptとどんな関係があるの?」という方も多いでしょう。Quartz Composerは、視覚的にプログラムを作成できる開発ツールです。一般的なプログラム開発では難しいコードを書かなければなりませんが、Quartz Composerはいくつかの部品をマウス操作でつなげていくだけで、簡単にプログラムを作成できます。
中でもQuartz Composerが得意とするのは、モーショングラフィックス(映像)の作成です。Quartz Composerを使いこなせば、アップルの「Motion」やアドビ システムズの「After Effects」に負けないほどの美しい映像を作れます。もちろん、ただの映像ではありません。マウスやキーボード操作などによって映像が変化する、インタラクティブなコンテンツを作成できるのです。作成したコンテンツは最終的にスクリーンセーバーとして使用したり、QuickTime映像として書き出したりもできます。
Quartz Composerでどのような映像を作成できるかは、標準で付属しているサンプルを見てみるとよいでしょう。また、「Quartz Composer」で検索すると、きれいな映像サンプルを提供しているサイトがいくつも見つかります。
魅力的なコンテンツをGUIで作成できるQuartz Composerですが、実はJavaScriptに対応しています。Quartz ComposerにおけるJavaScriptは、あくまでもGUIを使ったビジュアルプログラミングの補助的な役割となりますが、GUIだけではできない複雑な処理や条件に応じた処理の分岐ができるようになります。
この連載では、JavaScriptを中心としたQuartz Composerの使い方を今回から3回に分けて説明します。最終的には、複数のRSSフィードを読み込み、時間に応じて表示を自動的に切り替えるRSSリーダーを作成します。初回となる今回は、JavaScriptは使わずに、Quartz ComposerだけでASCII.jpのRSSを表示するサンプルを作成します。
Quartz Composerのドキュメント
Quartz Composerのドキュメントは、アップルの公式サイト「Developer Connection」に公開されています。詳細は以下のページを参照してください。
●Quartz Composerのドキュメント
http://developer.apple.com/graphicsimaging/quartzcomposer/