このページの本文へ

コスト削減100本ノック 第11回

賢い管理者は証明書を使い分ける

【11本目】低価格SSL証明書はサーバの維持費に効く

2009年08月05日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp
記事協力●GMOグローバルサイン

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

注目集める 低価格なSSLサーバ証明書

 こうした課題に対して、2003年に登場したのが、ドメイン認証のみを行なう低価格なSSLサーバ証明書である。これは厳密な企業の実在性証明を省く代わりに、ドメインの所有者であることのみを認証することで、低コスト・即時発行を実現したものだ。グローバルサインが初めて提供を開始し、中小規模の事業者に人気を博した。

 そして、現在こうした低価格なドメイン認証証明書の代名詞ともいえるのが、GMOグローバルサインの「クイック認証SSL」である。「完全なオンライン化を実現しており、フィッシングのチェックに引っかかった場合以外は、人的な審査が入りません。『クイック』という名前の通り、申請完了後最短で2分で発行できます」(是次氏)という発行スピードが売りだ。

 そして、このサービスが現在注目されているのは、やはり低廉なコストというポイント。この不況の折、コスト削減というテーマを解決する手段の1つとして、低価格なSSLサーバ証明書への乗り換えという方法がクローズアップされてきたのだ。

 グローバルサインの例では、企業の実在証明を行なう企業認証SSLが年額6万2790円なのに対し、クイック認証SSLでは、年額3万6540円で済む。10台のサーバで考えると、年間で26万2500円のコスト削減だ。随時行なっているキャンペーンなどを併用すると、コスト削減幅はますます大きくなる。

GMOグローバルサインのサービスでのコスト比較

 是次氏は「組織の実在性まで認証する企業向け証明書に比べて、約半分くらいで運営できますので、非常に高い人気を誇っています。セキュリティ意識を持っているにも関わらず、コスト面でなかなか導入できなかった中小企業や個人事業者に幅広く導入されています」と語っている。

 もちろん、ヨーロッパで高い実績を誇るルート認証局を持つサービスなので、「安かろう、悪かろう」のSSLサーバ証明ではない。また、管理ツールやサポートも充実しており、とにかく低価格を謳うSSLサーバ証明書ベンダーとも一線を画する。ブランドと低廉なコストを併せ持つ絶妙なサービスといえよう。

 是次氏によると「確かに中小企業や個人事業者のユーザーは多いのですが、実はサーバの台数の多い大企業の方が、まとめ買いでのディスカウントもありますし、コスト削減メリットは大きいのです。また、サーバの重要度に合わせて、企業認証SSLとクイック認証SSLを使い分けているユーザーさんもいらっしゃいます」ということで、懐事情の苦しい大企業の情報システム部にとっても、耳寄りな話しといえる。

(次ページ、スキップ申込サービスでCSR作成の手間も不要に)


 

カテゴリートップへ

この連載の記事
  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード