6月24日、マイクロソフトはMicrosoft SQL Server 2008をサーバに組み込んだデータウェアハウスアプライアンス「SQL Server Fast Track Data Warehouse」の提供を開始した。
企業の持つ業務データを解析し、販売や仕入れ、営業などに活用するBI(ビジネスインテリジェンス)の基盤となるデータウェアハウスは近年のデータ増大により、パフォーマンス面での課題にさらされている。これに対する解決策として、ネティーザやオラクルはデータウェアハウスのシステム全体をハードウェアに組み込んだアプライアンス製品を提供するようになっている。今回発表されたSQL Server Fast Track Data Warehouseも、こうしたデータウェアハウスアプライアンスの試みとなる。
SQL Server Fast Track Data Warehouseではシーケンシャルリードに最適化されたSQL Server 2008と事前検証済みのハードウェアとの組み合わせにより、市場の7割を占める4~32TBまでのデータウェアハウスを最適化された環境で提供するという。
利用されるサーバ/ストレージは、日本ヒューレット・パッカードの「HP ProLiant シリーズ」およびストレージ 「HP StorageWorks MSA 2300」、デル「DELL Power Edge シリーズ」およびストレージ「DELL/EMC CX4-240」という2つの組み合わせ。各ハードウェアにはデータウェアハウスに最適化されたチューニングやディスクのミラーリングが施され、パフォーマンスが確保されるという。
価格はSQL Server 2008 Enterprise エディション(25CAL)と日本HPのサーバ「HP ProLiant DL385 G5p (2 Quad Core AMD Opteron) 」、ストレージ「HP StorageWorks MSA 2300」を組み合わせた4~8TBの構成で、1130万8300円(税抜参考価格)となっている。
合わせてマイクロソフトは日本HPおよびデルと共同で製品の導入支援を行なう「Proof of Concept (PoC)サービス」をスタートした。顧客に近い環境でのデータウェアハウスの評価や検証をシステム導入前に行なうという。