この「T2Vプレイヤー」とは何者なのか
とにかくインパクトの凄まじいこのT2Vプレイヤー、技術的な面ですごいのは2点。
1点目は日本語入力されたテキストから、「TVML形式」と呼ばれるロボット言語のような独自言語に変換するプロセスが、ユーザーには分からないようになっていること。おかげでCGのキャラクターがあたかも「台本を読んでいる」ように感じられる。このプロセスは先ほどのニコニコニュースメーカーにも搭載されている機能だ。
2点目はテレビさながらの「自然なモーションやカメラアクション」がプリセットされていること。キャラクターの中には人間の動作をキャプチャリングしたモーションキャプチャーを採用したものもあり、その「リアルさ」はかなりの高次元。そのためユーザー側で特別な定義をしなくても「それっぽい」動きをしてくれるのだ。
開発元のインターネット総合研究所がこの「T2Vプレイヤー」の技術で目指しているのは「テレビの映像プロダクション化」。テレビの役割を革命的に変えたいのだという。
それは放送局からテキストや映像などの「素材」を受信し、ユーザーが好きなセット(インターフェース)、アナウンサー(音声)、言語から、自分の好きな番組を「作り出す」という仕組み。ただの「受像機」だったテレビが、コンテンツを能動的に「作る」側になるというものだ。
動画投稿サイトや画像共有SNSなど、視聴者≒制作者という環境が当たり前のものとなるインターネットの世界。今後T2Vプレイヤーがどんな発展を見せていくのか、まずは無料ソフト版を楽しみながら待つことにしたい。対応OSはWindows Vista/XP/2000だ。