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GUI操作を自動化する魔法のソフト「InP」

2009年03月24日 09時30分更新

文● 大谷イビサ/ネットワークマガジン編集部

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情報漏えい対策ソフトで知られるハミングヘッズの新製品は、PC上のGUI操作の自動化を可能にする「インテリジェンスプラットフォーム」である。こうした製品が登場した背景には、同社のソフトウェア開発体制があった。

コンピュータが不得意なGUI操作の自動化

 ハミングヘッズというと情報漏えい対策・内部統制対応ソフトウェア群「セキュリティプラットフォーム(以下、SeP)」を開発・販売するベンダーとして知られている。たとえ、会社や製品名は知らなくとも、青、白、黒の3色のカラーリングに目玉をあしらったSePのイメージビジュアルは、見たことがあるかもしれない。

セキュリティプラットフォームのイメージロゴ(左)とインテリジェンスプラットフォーム(右)では緑を採用している
セキュリティプラットフォームのイメージロゴ(左)とインテリジェンスプラットフォーム(右)では緑を採用している

 SePはWindowsプラットフォーム上において、ユーザーの操作をすべて記録し、書き込み・読み出し等を制御できる。ユーザーに意識させずに、不正操作を事前に防止するという効果をもたらす。「失敗しない情報漏えい対策・内部統制対応ソリューション」として、高い評価を得ている。

 そして、ハミングヘッズが次の「新しい事業の柱」と謳う新製品が「インテリジェンスプラットフォーム(以下、InP)」と呼ばれるソフトである。

 InPの機能はきわめてシンプルで、人間が行なうGUIの単純操作を代替するというものだ。

 コンピュータでの処理は、バッチやスクリプトを使った日計などのトランザクション処理、パターンファイルの更新などがある程度自動化されつつある。一方で、GUI操作の単純作業は意外と自動化されていない。見回せばわかる通り、本来人間の労力を軽減するはずのPCを操作するために大きな労力やコストを費やしているのが現状だ。アプリケーションのインストールや検証、設定などはPCを使うための前段階で必要な単純作業だ。ここに目を付けたのがハミングヘッズである。

ソフトウェア型ロボットInPの正体

 ハミングヘッズの前 一樹取締役は「Excel内の数値を別の会計ソフトにコピーするなどの単純作業を人間が行なっているケースは多いと思います。GUIがあるゆえに、人がやらないとできないといった処理です。しかし、本来人間はメールや文書の作成、コミュニケーションなど、人間でしか行なえないクリエイティブな作業にこそ注力すべきです」と語る。

ハミングヘッズ株式会社 取締役 研究開発本部副本部長 博士(工学)前一樹氏
ハミングヘッズ株式会社 取締役 研究開発本部副本部長 博士(工学)前一樹氏

 これに対してInPでは、一連のGUI操作をソフトウェアに覚えさせることで、作業を自動化することが可能だ。

 たとえば、複数のPCにプリンタドライバとアンチウイルスソフトをインストールし、Active Directoryにユーザー登録し、さらにメールアカウントの設定といった一連の作業をすべて自動化できる。もちろん、途中の再起動とWindowsのログオン、インストール時に必要なユーザー情報やプロダクトキーの入力、ドライバの設定などもすべて自動に行なってくれる。また、表やグラフを作ったり、大量の印刷を行なったり、データベースに入力したり、メールを送受信することも可能。「処理させたいGUI操作は、コマンドとして汎用CSVファイルに記述できるため、プログラムの知識は必要ありません。定型化できる処理があれば、基本的になんでも自動化できます」(前氏)

InPのダイアログ。開始ボタンを押すと、コマンドファイルに記述された処理をすべて自動実行する
InPのダイアログ。開始ボタンを押すと、コマンドファイルに記述された処理をすべて自動実行する

 たとえば、攻殻機動隊のような近未来SFでは、ハードウェアのロボットが人間の代替でこうしたコンピュータのオペレーションを行なっている。これに対してInPはコンピュータ上で動作する「ソフトウェアのロボット」というわけである。

 マクロのように特定のアプリケーション内のみで有効ということもなく、複数のアプリケーションにまたがる操作も可能だ。また、スクリプトなどの知識も不要。使い方によっては、莫大なコスト削減とマンパワーの開放につながるだろう。

 (次ページ:品質向上テストから生まれた「InP」)


 

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