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海賊にマッドサイエンティスト……今年も弾けたラッセル・ブラウン氏を直撃

2006年12月12日 22時30分更新

文● 千葉英寿

Photoshop worldの翌日に単独インタビューを敢行!!

Photoshop worldでの“Dr.ブラウン”
ディベートセッション“MacはWindowsより優れている”でWindows陣営に回され、言葉に窮する様子のDr.ブラウン

去る11月28日と29日の2日間、東京・大田区の東京流通センターにてAdobe Photoshopユーザーによる技術交流や最新情報の共有を目的とするユーザーカンファレンス“Photoshop world 2006”が開催された。主催はNAPPJ(株)と(株)玄光社で、アドビ システムズ(株)も協賛しており、会場には米アドビ システムズ(Adobe Systems)社のシニアクリエイティブディレクターのラッセル・ブラウン(Russell Brown)氏も“海賊のコスチューム”で参加した。ここでは、Photoshop worldの翌日にブラウン氏に行なった単独インタビューの模様から、Photoshop worldに参加した感想や、Photoshopの将来像について直撃した。



海賊のコスチュームに本人も「してやったり」

[――] “Photoshop world”ではトークバトルが目玉のひとつですが、今年は比較的おとなしい内容だったように感じました。ご自身では満足していますか?
[ブラウン氏] 海賊のコスチュームも着ましたし(※1)、新しいTIPS(チップス、裏技)もたくさん紹介させていただきましたので、満足しています。私としてはとても楽しめました。
※1 ブラウン氏のコスプレは来日のたびに話題になる。以前はスター・ウォーズの“ジェダイ騎士”、昨年(2005年)はボクサーのいでたちで米NAPPの代表者のスコット・ケルビー(Scott Kelby)氏とのリングバトルを披露した。今回は始めに“キャプテン・ラッセル・スパロウ”を名乗って、映画パイレーツ・オブ・カリビアンの海賊姿で登場した。

[――] “電塾(http://www.denjuku.gr.jp/)”の方々やNAPPJのCEOの鈴木ロウ トーマスさんとアートディレクターの菱川勢一さんが“アフロ頭”で出てきたりと、皆さんブラウンさんに影響を受けているようです。彼らはライバルになりえますか?
[ブラウン氏] いいえ。彼らはライバルではありません。一緒に楽しさをもたらしてくれる、素敵な友人だと思います。それに私は私でユニークな存在だと思っていますから(笑)。ライバルという意味では、今回はほかに米国のインストラクターの参加がなかったので、彼らと競争する必要がなかったのがよかったですね。米国のインストラクターは、誰もが「自分が一番だ」と思っているので、競争が厳しいんです。日本の方が、私のクレイジーな態度や振る舞いやコスチュームを楽しんでもらえたのではないかと思います。
陽気なラッセル・ブラウン氏
Photoshop worldの翌日に行なったインタビューにもかかわらず、Dr.ブラウンの姿で取材に応じてくれた陽気なラッセル・ブラウン氏
[――] 今年のPhotoshop worldでの日本のユーザーの反応はどう感じられましたか?
[ブラウン氏] 残念ながら私も多忙を極め、あまり皆さんと交流できませんでした。それでも会場に参加いただいた皆さんの反応からは、おおむね満足いただけたのではないかと感じています。
[――] 次回以降、日本で行なわれるPhotoshop worldはどのようなものになるといい、とお考えですか?
[ブラウン氏] 米国でのPhotoshop worldのように、さらにダイナミックなものに成長してくれるといいと思います。インストラクターにも素晴らしい人を、そしてお客さま(来場者)も増やして、(協賛する)ベンダーも増やしたいと思います。もっとも、そうはいっても米国のPhotoshop worldをコピーするのではなく、日本の特性を生かしたものにしてほしいと思います。
[――] 最後のシークレットバトルセッションでは、“Windows擁護”に回されてしまい、言葉に窮されていましたが、やはりブラウンさんは仕事でもMacしか使っていないのですか?
[ブラウン氏] はい、そうです。個人的にもMacユーザーです。ですが、この中(MacBook Pro)には“パラレル(Parallels Desktop for Mac)”が入っていて、Windowsを動かしています。アドビのプログラムには、いくつかWindowsでしか走らないものがありますので。私はMacユーザーなので、Windowsを使うのは気が進まないのですが。まじめにお答えしますと、アドビの製品を両方で動くようにするのがゴールです。


Photoshop CS3にはエキサイティングな新機能がまだまだある!?

[――] 初日のセッションが“Photoshopでのフォント周りの話”だけ、というのは意外だと思ったのですが、フォントの話に絞ったのはどんな理由からですか?
[ブラウン氏] まず、グラフィック・デザイナーにとって魅力ある話題ということでフォントの話題を選びました。これは米国で行なったPhotoshop worldでも同様の内容でした。初日はグラフィック・デザイナー向けで、2日目はフォトグラファー向け、というプログラムに区分したことも理由のひとつです。2日目はフォトグラファーのために開発したスクリプトを紹介しました。
[――] そのスクリプトはすでに公開されているんですよね。
[ブラウン氏] ええ、これはすでにリリースされており、私のウェブサイト(http://www.russellbrown.com)の“チップス&テクニック”にアップしています。日本語版もありますので、ぜひ使ってみていただきたいと思います。チップス&テクニックには、フォトグラファー向けやグラフィックデザイナー向けにいろいろなコンテンツを増やしています。掲載している動画(QuickTime形式)は、音を出さずにスクロールしてもらうだけでも十分お役に立てると思います。
ラッセル・ブラウン氏
[――] 新しいテクニックはあれですべてでしょうか? 補足することはありませんか?
[ブラウン氏] 新しいことは2日目のお見せした内容がすべてです。スタッフが様子を録画していたので、編集作業が終了したら公開しますので、後ほど詳しくご覧になれると思います。そのほかにもたくさんお話したいことがあったのですが、若干時間が少なかったように思います。その点は来年には改善できればと思います。
[――] セッションでは『Adobe Photoshop CS3』の話題も盛り込まれていましたが、次期バージョンのCS3はどういう方向性になっていくのでしょうか?
[ブラウン氏] 今のところ、初日に公表したことですべてとなります(関連記事記事)。新しいインターフェース、スマートフィルター機能、そしてビデオの機能もご覧いただきました。しかし、これらは今後リリースされる予定のファイナル・バージョンに含まれるものの“一部”にすぎません。お見せした機能はあくまで“テクノロジーのデモ”であって、“プロダクトのアナウンスメント(新製品発表)”ではありません。ほかの部分についても、非常にエキサイティングなものが出せるはずです。例えば、モーショングラフィック機能の部分にはまだまだ驚くような機能があります。来春の正式発表を楽しみにしていてください。

とにかく現時点できちんと動いていて、現在すでに“ある”ということをお伝えしたかったのです。特にMacユーザーのみなさんはご心配されていると思いますが、キチンとやっていますので、もう少々待っていただきたいと思います。作業スピードが早くないと思われるかもしれませんが、のらりくらりとやっているわけではなく、できるだけ早く出せるように頑張っています。最終的なメッセージとしては「いま、やってます」ということになります。

同時期に登場するPhotoshop CS3とPhotoshop Lightroomのすみ分けは?

[――] その来春(2007年春)には『Adobe Photoshop Lightroom』も製品版がリリースされます。フォトグラファーの中には、「Photoshop Lightroomだけで十分なのでは」という意見を持つ方もいるようですが。
[ブラウン氏] 今後は、Photoshop Lightroomもフォトグラファーの仕事にとって必要なものになるかもしれません。もし、フォトグラファーが少しでも早くクライアントに作品を届けたいのであれば、Photoshop Lightroomはその答えになる可能性があります。私自身はPhotoshopがなければ大丈夫とは言いませんが、フォトグラファーの中にはそうおっしゃる方もいるかもしれませんね。
[――] では、PhotoshopとPhotoshop Lightroomの明確な違いについて、お聞かせいただけますか?
[ブラウン氏] Photoshop Lightroomは確かにパワフルですが、Photoshopにとってかわるものではありません。大きな違いは、Photoshop Lightroomではマルチレイヤーのコンポジッティング(合成)機能を持たないことが挙げられます。そして、Photoshop Lightroomはそういう方向性ではないのです。アドビとしては、果たすべき目的をチーム全体で考えています。ですので、Photoshop Lightroomを使ってから、エディティング(編集作業)のためにPhotoshopを使っていただく、という流れになるのです。もし、その違いがうまくみなさんに伝わっていないのだとすれば、それは私たちのマーケティングにおけるミスかもしれません。
[――] そういうことだけでもないと思います。Photoshop Lightroomで初めて「Adobe製品とデジカメを組み合わせて使う」、というアナログからのハイアマチュアユーザーも実際に増えていますからね。
[ブラウン氏] いきなりPhotoshop Lightroomですか! それはすごい飛躍ですね。私はとてもいいことだと思いますが。もっとも私はアドビのマーケティングの専門家ではありませんけどね。私の肩書きは“クリエイティブ・エンターテイナー”(※2)ですから(笑)。あ、違いましたっけ?
※2 ブラウン氏の正しい肩書きは“シニアクリエイティブディレクター アドビ フォトショップ エバンジェリスト”。

[――] では肩書き変えて、エンターテイナーを加えましょうか?
[ブラウン氏] そうですね。では、エディテイメント・エンタテイナーで、肩書きはエディケイショナル・エンターテインメントのバイスプレジデントということで(笑)。
インタビューを終えてすっかりお疲れなブラウン氏
「この仕事が終わったらたっぷりお休み……が取りたい」とブラウン氏
[――] では、最後の質問ですが、御社の大きな話題として“Apollo(アポロ)”の存在があるわけですが(関連記事記事)、ブラウンさんの立場はApolloとどういう関係にあるのでしょうか?
[ブラウン氏] 私はPhotoshopのエディケイショナル・エンターテインメント専属なので、Apolloについては栃谷さんから説明してもらいましょう。
[マーケティング本部フィールドマーケティングマネージャー 栃谷氏] 私のデジタルイメージング担当という立場としては、ラッセル・ブラウンはPhotoshop専属としてチップスの追求をしてもらわなければなりません。Apolloというプロジェクトは、彼個人というよりも、アドビという大きな枠組みから展開を図ると思います。Flashをベースとしたウェブアプリケーションの近未来像であり、統合ソリューションによってユーザーの皆さまがより要望しているものが組み込まれる予定です。

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