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ノーテル、メトロ・イーサネット事業の拡充を発表――PBTを本格実装

2006年11月09日 20時26分更新

文● 編集部 飯塚岳史

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ノーテルネットワークス(株)は9日、同社のメトロ・イーサネット・ネットワークス(Metro Ethernet Networks、以下MEN)事業を拡充し、通信事業者向けに強化した独自開発の“PBT(Provider Backbone Transport)”の実装を目指すと発表した。

これは、米ノーテルネットワークスが6月に北米で発表したメトロ・イーサネットの新規事業プランの日本版となり、国内では固定・移動体通信を統合した次世代電話網NGN“(Next Generation Network)”やEthernet(イーサネット)サービスの拡充に向けた機能強化を行なっていくとしている。

PBTは、これまで小規模なローカル・ネットワークに限定されていたイーサネット技術を、キャリアーの固定ネットワークやモバイルネットワークなど大規模ネットワークの基盤として利用できるようする技術。信頼性、拡張性、一貫性を備えており、既存のイーサネット環境を利用できるため、低コストで導入できる。

PBT
“PBB”をベースにしたイーサネット技術“PBT”。イーサネットでリング状のコネクションネットワークを形成できる

そのほか、MEN内でコネクション型のリング状ネットワークを作り、リング上で回線が切れてしまっても50ミリ秒以内の迂回を行なうなどの特徴を持つ。同社によると、ユーザーが配信された動画を視聴している最中に回線が1本切れてしまっても、ただちに回線を迂回し、何の障害も起こってないかのように配信を続けられるという。

発表会には、ノーテルネットワークス メトロ・イーサネット・ネットワークス アジア プロダクトマーケティングディレクターのアヌープ・チャンガロス(Anup Changaroth)氏らが出席し、事業戦略に関する説明などを行なった。

チャンガロス氏
プロダクトマーケティングディレクターのアヌープ・チャンガロス氏

チャンガロス氏は、現在のネットワークインフラは、“ビデオはネットワークを中断させる「次の声」”、”サービスプロバイダー側でのインフラとアプリケーションの分離”、“IT、通信、エンターテインメントの交差点”といった3つのトレンドがあると述べ、特にビデオは、現在ではインターネットトラフィックの60%を占めると説明した。また、「現在のネットワークインフラでは、従来のイーサネットを介したスイッチングと光回線によるネットワークが混在しており、これを1つにまとめるのが同社のメトロ・イーサネット・ネットワークスである」と説明した。

そのほか、北米での特定のサービスプロバイダーを例にとり、メトロネットワーク内にGigabit Ethernetや10GbEの数が増えれば増えるほど、ネットワークに必要な資本が跳ね上がっていくのに対し、同社のMENでは、必要な資本がほぼ横ばいで済むという。これは、拡張する際に既存のハードウェア、チップセットを利用できるので、他社と比べてコストが非常に低くなるためだとしている。

低コスト
他社と比べて格段に低いコストでネットワークを拡張できる


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