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HP Photosmart D7360

HP Photosmart D7360

2006年11月06日 10時26分更新

文● 行正 和義

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HP Photosmart D7360

日本ヒューレット・パッカード

オープンプライス
(実売価格:2万円前後)

パソコンなしでさまざまな印刷が可能な高機能プリンターにとって、操作性は重要なポイントであり、スイッチやボタン類を業務用コピー/ファクスさながらに搭載したものや、液晶パネルに表示されるメニューなどのインターフェースに凝ったものまで、さまざまなアプローチがなされている。日本ヒューレット・パッカードの「HP Photosmart D7360」は、パソコンなしでメモリーカードのデジタルカメラ画像を印刷できるダイレクトプリンターの最上位機種であり、一番の特徴は“タッチパネル液晶”を搭載した点だ(関連記事)。

タッチパネルと考慮されたボタン配置で
使いやすさを向上したダイレクトプリンター

HP Photosmart D7360 Printer
日本HPのダイレクトプリンターの最上位モデル「HP Photosmart D7360 Printer」。

 本機は、デジタルカメラ画像のダイレクト印刷などが行なえるフォトプリンターで、同社プリンターのスタンダードとなりつつあるヘッド/インクタンク別体式の6色(CMYK、フォトシアン&フォトマゼンタ)印刷ユニット“スケーラブル・プリンティング・テクノロジー”(SPT)を採用する。SPTを簡単に説明すると、大判プリンターなど業務向けインクジェットプリンターから家庭用プリンターまで統一したシステムを利用することで、コストの低減を図りながら最新技術を広く投入するというもの。

前面
液晶パネルはほぼ垂直まで角度を付けることができる。給紙部は下からA4などの給紙トレイ、L判/ハガキ用フォトトレイ(青色の部分)、排紙トレイとなっている。

 印刷速度(モノクロ32枚/分、カラー31枚/分:カタログスペック)などの印刷機能は昨年のモデル「HP Photosmart 8230」と共通で、本体上部に配置された可倒式の液晶ディスプレーや本体前面右の透明カバー内に配されたメモリーカードスロットなどのレイアウトも継承している。大きな変更点は液晶および操作パネルで、従来は2.5インチだった液晶パネルは3.4インチへと大型化し、さらにタッチパネル機能が追加された。

背面
背面にある大きなアクセスパネルは両面印刷ユニット(オプション)を装着するためのもの。

 基本操作の多くが画面に表示されるメニューをタッチして行なえるため、従来は液晶パネルの手前にズラリと並んでいたボタンスイッチやカーソルは整理されて、すっきりとしたデザインとなった。といっても印刷スタートやキャンセル、画像のズームといったよく使う機能は物理的なスイッチとして用意されるなど分かりやすい作りになっている。今年のモデルから同社複合機でも搭載された画像の自動調整技術“HPフォトフィックス”も独立したスイッチとして用意されているほか、補正をオンにしていればボタン上のLEDが光るので、補正のON/OFF状態が一目で分かるようになっている。

操作部
タッチパネルを搭載しているとはいえよく使う機能は物理的なスイッチとして用意されている。カードリーダー部は普段透明なフタで覆われており、ホコリよけになっている。

 カードスロットにメモリーカードを挿入すれば“Photosmart Express”メニューが自動起動し、印刷するには“表示と印刷”をタッチするだけ。なお、Photosmart Expressは同社の複合機でも画像印刷用モードでは同一の名称で、タッチ操作以外のメニュー構成は共通となっている。“保存”ではパソコンへの転送、“共有”は同社オンライン画像共有サービスへのアクセスが開始される。それぞれの処理でサブメニューや各種設定に移行するためのアイコン類も大きく、タッチ操作での操作は非常に分かりやすい。

インクシステム
同社で主流になりつつある“スケーラブル・プリンティング・テクノロジー”インクシステム。クリーニングのための泡だったインクを無駄にしない“アクティブ・エアー・マネジメント・システム”など、システムとしての完成度はかなり高い。

 やや気になったのはサブメニューの一部でホームメニューに戻るときはいちいち“戻る”アイコンを使わなくてはならないシーンがある点だ。それほど階層メニューが深いわけではないが、できればいつでも1タッチでホームメニューに戻れる機能(いわゆる“ホームボタン”)が欲しかった。また、液晶パネル手前にある物理スイッチの“キャンセル”は印刷中断機能だが、タッチパネル操作時にはこれが“戻る”機能にアサインされていたほうが直感的で使いやすかっただろう。

印刷時のウィザード画面
メイン画面からメモリーカードリーダーの画像を印刷するウィザード(左上から右へ)。ウィザードを用いない場合は用紙サイズ指定、L判、画像指定、決定という4ステップで済む。

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