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直販に注力してシェア20%を目指す――日本HP、プリンター発表会を開催

2006年10月03日 15時48分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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日本ヒューレット・パッカード(株)は3日、東京・六本木の六本木ヒルズ内グランドハイアット東京にプレス関係者を集め、秋冬モデルのプリンター新製品発表会を開催した。新製品の詳細は既報(関連記事)の通りだが、ここでは発表会に出席した代表取締役社長の小田晋吾氏らの発言から、同社のプリンター販売戦略を紹介する。

代表取締役社長の小田晋吾氏
代表取締役社長の小田晋吾氏

今回同社が発表したプリンター新製品は、単機能機3機種、複合機7機種、コンパクト機2機種の合計12製品と幅広いラインナップを持つ。そのうち単機能機1機種、複合機2機種、コンパクト機1機種は“ヨドバシ・ビック専用”という特定量販店向け店頭モデルで、過半数を直販サイト“HP Directplus専用”モデルにしている。

12機種の秋冬プリンター新製品 12機種をカテゴリー分けした図
今回発表された12機種の秋冬プリンター新製品12機種をカテゴリー分けした図

この理由について、同社では

  • 国内のプリンター市場全体では2005年こそ好調を維持したものの、2006年上半期は対前年比でマイナス成長(Q1で-9.3%、Q2で-8.7%。データ出典は米IDC社)
  • これに対して日本HPのダイレクト販売においては、2005年上半期に対して2006年上半期で3倍、下半期の予測では7倍の高成長が見込まれる
  • 飽和した市場では、店頭販売よりもユーザーニーズを直接把握できるダイレクト販売のほうが有利

などを挙げ、“快適”をキーワードに製品ラインナップを強化し、ダイレクト販売にさらに注力する姿勢を明示した。ただし、現実的な側面としては、店頭での価格下落競争に巻き込まれるのを避け、製品の特徴を顧客に直接アピールしてそれに見合う価格を維持したいという狙いもあるものと思われる。

国内のプリンター市場の推移 同社直販部門のプリンター出荷実績/見込み
国内のプリンター市場の推移同社直販部門のプリンター出荷実績/見込み

同社のダイレクト販売モデルのプリンター購買顧客層のプロフィールは、

30~40歳代
自分で幅広く情報収集し、納得してから購入する
効率を重視し、買い物は手早い
品質≠価格という考え方を持つ
プリンター購買行動
買い換え需要が多い
価格と基本性能を重視

などとなる。

大規模なキャンペーンを実施してシェア拡大、前年比売り上げ2倍を狙う 実寸大のポスター
下取りや30日間のお試しなど、大規模なキャンペーンを実施してシェア拡大、前年比売り上げ2倍を狙うという店頭などで配られる実寸大のポスター

それに合わせて同社では“最新HPオールインワン・プリンタに買替えよう!”キャンペーンを実施する。店頭などで印刷サンプルを配布し画質を訴求するとともに、印刷スピードをウェブサイトでアピール。さらに実際の設置サイズ(底面積)が確認できるポスターを作成・配布して購入前に買い換え前のプリンターと比較できる。同時に既存プリンターの下取りサービスや、“30日間お試し”(満足できない場合は代金を全額返金)といったサービスを提供するという。

同社は最後に、2007年の具体的な目標として

  • プリンターのダイレクト販売でNo.1シェアを維持する
  • ダイレクト販売の売り上げを前年比2倍を達成する
  • シェア(同社では現在10%と表明)を2倍に拡大する

を掲げ、拡販に努めるとまとめた。

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