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マイクロソフト、WindowsシステムでHPCクラスターを利用できる『Microsoft Windows Compute Cluster Server 2003』を発表

2006年08月24日 17時35分更新

文● 編集部 小西利明

『Microsoft Windows Compute Cluster Server 2003』を実行中の、Xeon 5100番台搭載システム CCSのコンセプトについて説明した、米マイクロソフト社 ハイパフォーマンスコンピューティング担当ディレクターのキリル・ファエノフ氏
『Microsoft Windows Compute Cluster Server 2003』を実行中の、Xeon 5100番台搭載システムCCSのコンセプトについて説明した、米マイクロソフト社 ハイパフォーマンスコンピューティング担当ディレクターのキリル・ファエノフ氏

マイクロソフト(株)は24日、HPC(High Performance Computing)クラスター環境をWindowsシステムと連携し、効率的な管理・運用を実現するサーバー向けOS『Microsoft Windows Compute Cluster Server 2003』(CCS)の日本語版を、10月2日から提供すると発表した。Windowsデスクトップと同様の環境でHPCクラスターを利用可能とすることで、HPCクラスター環境の普及を促進すると共に、同分野で主流のLinuxベースのソリューションに対抗する。

HPC分野はマイクロソフトが取り組む“新分野”のひとつに挙げられており、同社としてはHPCクラスター構築のための初のソリューションとなる。東京都内にて開かれた発表会にて、CCSのコンセプトについて説明した、米マイクロソフト社 ハイパフォーマンスコンピューティング担当ディレクターのキリル・ファエノフ(Kyril Faenov)氏は既存のHPCクラスターによる環境の問題点について、利用者にとっては高度なIT知識を求められるうえ使いにくく、システム管理者にとっては導入や管理が難しく、ソフトウェア開発者にとってはクラスターの特徴である並列性を生かしたプログラミングが難しく、使いやすい開発ツールがないといった問題点を抱えているとした。そしてCCSはこうした問題を解決する手段であるとした。

既存のHPCクラスター環境の問題と、解決策を示したスライド
既存のHPCクラスター環境の問題と、解決策を示したスライド

CCS自体はWindows Server 2003をベースとして構築されている。運用管理のハブとなるヘッドノードはWindowsデスクトップと同様の環境が提供され、実際の演算を担当する計算ノードやネットワーク構成の展開・管理などは、GUIベースの“Coumpute Cluster Administrator”上で実行できる。クラスターを利用するユーザーの管理にはActive Directoryを利用するため、ユーザーの追加や削除等も容易に行なえる。クラスターに処理させるジョブの送信や管理もプリントモニター風のGUIベースのツール上で行なえるほか、コマンドプロンプトでの処理も可能となっている。

CCSの管理ツールである“Coumpute Cluster Administrator”。ノードの追加や管理、ジョブの管理などをGUIベースで行なえる 司令塔であるヘッドノードと各計算ノードをつなぐネットワークの構成も、同ツール上で行なえる
CCSの管理ツールである“Coumpute Cluster Administrator”。ノードの追加や管理、ジョブの管理などをGUIベースで行なえる司令塔であるヘッドノードと各計算ノードをつなぐネットワークの構成も、同ツール上で行なえる
各ノードの管理画面。操作するノードを選んで、右の操作一覧から行なう操作を選択する 各ノードにリモートデスクトップで接続して作業を行なうことも可能だ
各ノードの管理画面。操作するノードを選んで、右の操作一覧から行なう操作を選択する各ノードにリモートデスクトップで接続して作業を行なうことも可能だ
ジョブの管理画面はプリンターのモニター風。新しいジョブの追加や、実行中や実行待ちのジョブを管理も簡単に行なえる
ジョブの管理画面はプリンターのモニター風。新しいジョブの追加や、実行中や実行待ちのジョブを管理も簡単に行なえる

またクラスター環境向けのソフトウェア開発環境については“Visual Studio 2005”が利用できるため、並列アプリケーション開発の敷居が下がるとしている。

CCSのシステム要件としては、“インテル エクステンデッド・メモリ64 テクノロジー”に対応するPentiumファミリー、Xeonファミリーと、AMD OpteronおよびAthlonファミリーなどの、64bit拡張命令に対応したCPUに対応する。CCSのディスクキットはDVD-ROMとCD-ROMの2枚組で、ディスク1には“Windows Server 2003 Compute Cluster Edition”が含まれ、ディスク2には“Compute Cluster Pack”として、ジョブ管理やリソース管理、スケジューラーなどのソフトウェアが収録されている。ディスク1を使用せずに、Windows Server 2003 Enterprise x64 Editionなどとディスク2を組み合わせて使うことも可能だ。

先行導入事例として、4つの企業・大学がCCSの運用を行なっていたという。発表会にはゲストとして、大学内のクラスターシステムにCCSを導入した東京工業大学 学術国際情報センターの松岡聡教授が登壇。“スーパーコンピューターを使える技術者の育成”という同大学の目標とするところと、大学で運用されているシステムについての説明を行なった。

東京工業大学 学術国際情報センターの松岡聡教授。同大学には日本最速のスーパーコンピューター“TSUBAME”を筆頭に、複数のHPCクラスター環境が構築されている 東京工業大学内で先行導入されたCCSによるHPCクラスターの構成例。64ノードのシステムが稼働中のほか、追加で35ノードのシステムも稼働予定
東京工業大学 学術国際情報センターの松岡聡教授。同大学には日本最速のスーパーコンピューター“TSUBAME”を筆頭に、複数のHPCクラスター環境が構築されている東京工業大学内で先行導入されたCCSによるHPCクラスターの構成例。64ノードのシステムが稼働中のほか、追加で35ノードのシステムも稼働予定

CCSに対応するクラスターシステムやソフトウェア(流体解析や科学技術計算など)は、31社が提供を表明している。発表会場には対応ハードウェアやソフトウェア、ソリューションを発表している企業がブースを設置し、CCS対応製品を展示していた。CCS日本語版のボリュームライセンスは10月2日から提供開始予定で、プリインストールハードウェアも10月以降出荷の予定とされている。価格はCCSの“Open Business License”が9万200円、OS本体であるWindows Server 2003 Compute Cluster Editionの同ライセンスが6万700円、Compute Cluster Pack日本語版の同ライセンスが2万9100円から。また180日限定の評価版も提供され、ダウンロードは28日から開始、ディスクキットは9月中旬より受注開始の予定となっている。

ビジュアルテクノロジー(株)が展示していたデモ機では、1台のタワー型筐体にAMD Opteron搭載ノードとインテルCPU搭載ノードを混在させて、どちらの環境にもCCSが対応するというデモを披露していた
ビジュアルテクノロジー(株)が展示していたデモ機では、1台のタワー型筐体にAMD Opteron搭載ノードとインテルCPU搭載ノードを混在させて、どちらの環境にもCCSが対応するというデモを披露していた

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