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CA、日本法人新社長の根塚眞太郎氏とのプレスラウンドテーブルを開催

2006年05月25日 16時38分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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コンピュータ・アソシエイツ(株)は25日、東京・西新宿のヒルトン東京にプレス関係者を集め、今年4月1日に前任の三ッ森隆司氏から引き継いで代表取締役社長に就任した根塚眞太郎(ねづかしんたろう)氏を囲んでのプレスラウンドテーブルを開催した。根塚氏が公の場でプレス関係者の前に登場するのはこれが初めてとなる。

根塚眞太郎氏
公式の場では初のお披露目となる、今年4月1日に代表取締役社長に就任した根塚眞太郎氏

根塚氏は、今一番大きな方針として米CA社が昨年から標榜している“EITM(Enterprise IT Management)”を改めて掲げ、これを実現する切り口として、

  • 顧客のビジネスに対して、ITがどのように貢献できるか
  • IT部門によって、企業のリスクをいかに減らせるか
  • ITコストをいかに削減し、最適化するか
  • IT部門が24時間365日サービスを提供し続けられるか

の4つを中心にした、顧客が何を求めているかを考えたフレームワークを形成することを説明した。これは、全世界的に多数の製品を展開するCAが、実際には顧客の多くから「CAがフォーカスしている分野が見えない。何をやっている企業なのか?」と言われていることを挙げ、改めてEITMの世界を中心に絞り込んで、経営資源の集中的な投入が必要というCA全社での方針を改めて示したもの。

また、日本の状況については、「米国と同じではないが(共通するところも多い)、日本が進んでいるところもある。例えば品質に対する要求は、日本のほうが遙かに高い。これは日本の市場の要求を製品やサービスに反映させていければ、世界中で勝てることを意味する」として、日本での成功に大きな期待感を示した。さらに、現在法制化が進んでいる“日本版SOX法(企業改革法)”について、「これは米国のほうが先行しており、アメリカから(ノウハウを)持ち込んで、日本の顧客に勧めていきたい」と対策を説明した。

日本におけるCAの活動については、

サービスマネジメント
SOX法、ITIL(ITインフラストラクチャー・ライブラリー)、内部統制などにおけるITの対応
セキュリティー
単にセキュリティー製品を用意するだけではなく、顧客のケースで具体的にどのような問題があり、どうすればいいのか、プロセスや仕組み、人材をどう配置/活用するかを含めたコンサルティング業務も提供する
ストレージ&バックアップ
ここは従来から高いシェアを持つCAが強い分野だが、引き続き注力していく
コンシューマービジネス
昨年来手応えを感じている分野で、全力を集中してシェア拡大を目指す

という4つの分野に選択と集中を行なうと述べた。これは短期的な売り上げ/利益の向上を目指すだけでなく、2010年までのプラン(この場では具体的に示されなかった)に向けて、戦略的に経営資源を投入するというもの。特にCAでは従来からコンサルティング業務を行なう部署を持ってはいるが、ここをより短期間に強化するため、外部のパートナー企業と協業して上流(プランニング/コンサルティング)から下流(実装/SIer)まで幅広く注力していきたいと強い決意を示した。なお、こうした4つの分野は時流に合わせて、必要があればダイナミックに変更することもあり得ると述べた。具体的には、日本版SOX法やITILが注目され始めたような大きなトレンドの変化がある場合には、最初のプランにこだわらず柔軟に対応するという。また、選択と集中でカバーする範囲以外についても、単に打ち切るのではなく“自然増に任せる”という形で継続していく分野があるとも述べた。

根塚氏はCA日本法人の社長の職を引き受ける際に、CAのウェブサイトにあるアニュアルレポートを読んで「お客さまを大事にする」「ビジネスを成長させる」「従業員を重視する」という3つが書かれていたことを挙げ、米CAのCEO(最高経営責任者)兼社長のジョン・スウェインソン(John Swainson)氏とも面談したときに改めてこの表題を信じて経営していることを感じたと振り返る。根塚氏は日本アイ・ビー・エム(株)、スウェインソン氏は米International Business Machines(IBM)社出身で「(企業文化に)同じDNAを感じた」とも語り、先に挙げた4つのカテゴリーについて、

  • 3年後にシェアを2倍にする
  • 5年後には(すでに高いシェアを持つストレージ&バックアップを除き)シェアを2桁(10%以上)に成長させる

と具体的な目標を掲げた。そして、これら目標達成の鍵になる分野としては、「サービスマネジメントだと思う」と締めくくった。

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