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マイクロソフト株式会社20周年――ビル・ゲイツ氏が来日し、講演

2006年04月21日 14時57分更新

文● 編集部 小林久

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ビル・ゲイツ会長
マイクロソフト会長兼CSAのビル・ゲイツ氏

米マイクロソフト社の会長兼CSA(Chief Software Architect)のビル・ゲイツ氏が21日に来日し、都内で記者会見を行なった。一昨日の19日(日本時間)、シアトルの自宅で中国の胡錦涛(こきんとう)国家主席と夕食会を行なう様子が報道されていたが、日本には昨夜到着。滞在期間は短いという。今回の会見は、日本法人の開設後20周年を記念したもの。同日には国内初となるWindows Vista日本語版のデモも行なわれた。

ビジネススーツに身を包んで登場したゲイツ氏は「マイクロソフトは幸運だった」とこれまでの20年を振り返った。同氏は「パートナーとの関係を重視しながらソフトウェア産業を作り出してきたことが、マイクロソフトに成功をもたらした」と話し、“ソフトウェアの世界に特化した戦略”(Software Driven Approach)の正しさを改めて強調した。

“マイクロソフト株式会社”は1986年に18名の社員で創立された。講演では、若き日のゲイツ氏と初代代表取締役社長の古川享(ふるかわ すすむ)氏など3名が、写った写真が披露されるとともに、アスキー創立者のひとり西和彦(にしかずひこ)氏、8bit時代を飾った日本電気(株)の“PC-8001”シリーズに言及する場面もあった。

マイクロソフトでは“PLAN-J"と呼ばれる、国内向けの3ヵ年計画を推進している。この計画では、研究開発部門への投資、東京大学を初めとした教育機関とも連携したパートナーシップなどを重視されているが、ゲイツ氏はCEOのスティーブ・バルマーSteve Ballmer)氏とともに積極的にコミットしているという。また、国内のNPO支援プログラム(NPO-J)に関しても紹介された。

ゲイツ氏は講演の中で「デジタルライフスタイルやデジタルワークスタイルとして、何十年間も語られてきた技術が現実になりつつある」と話し、同社のLive!戦略や今年の後半に登場する『Office System』、年末登場の『Windows Vista』などさまざまな製品を紹介した。米マイクロソフトは毎年60億ドル(約7020億円)の投資を研究開発に行なっているが、その1/3がセキュリティーに関するものであり、非常に重視している分野であるという。



MSKKの20年 Vistaのパートナー
マイクロソフト株式会社の20年を振り返るスライドWindows Vistaに関するパートナー、キヤノンとはカラーマネージメント、OCNなどとは配信事業、LACとはセキュリティガイダンスやアドバイスで提携している

Googleは評価に値するが……

講演終了後の質疑応答では、Web 2.0やGoogle、次世代DVD規格、放送と通信の融合などに関する質問が記者たちから投げかけられた。これらに対してゲイツ氏は以下のように答えた。

  • Web 2.0の概念は曖昧な部分があるが、ウェブサービスである以上ソフトウェアが重要であるのは間違いない
  • Googleは標準技術をベースに素晴らしい成果を挙げているが、テレビとインターネットの融合やタブレットデバイス、開発ツールなどを先駆けて手がけたのはマイクロソフトである
  • 米国ではすでにHD DVDプレーヤーが製品化され、High Definitionの時代が到来したと実感しており、マイクロソフトとしてもHD DVDをポートフォリオのひとつととらえている
  • Blu-ray Discの著作権保護に関する仕様策定が最終段階に入っているが、マイクロソフトに情報は入ってきていない。HD DVDと比較してオープンさに差がある
  • 放送と通信の融合は今後進んでいくと考えるが、ひとつの会社ですべてを手がける必要はない。それぞれの得意分野に特化することが重要で、マイクロソフトはパートナーが参加できるアーキテクチャーの提供に注力する

最後の回答に関してゲイツ氏は、米IBM社とマイクロソフトを比較し、「Microsoftは、IBMのようにハードも、ソフトも、ソリューションもやってきたのとは異なり、ソフトに特化し、パートナーを通じてこれを広げてきた」とコメント。パートナー戦略の継続と強化を事業の核としていくことを記者たちに印象づけた。

質疑応答
記者からの質問に答えるビル・ゲイツ氏と日本法人代表執行役社長のダレン・ヒューストン氏

なお、ゲイツ会長の講演に続いて行なわれた、Windows Vista日本語版のデモに関しては追ってお伝えする

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