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シマンテック、ベリタスと統合が完了――2010年までに100億ドル企業を目指す

2006年04月11日 15時31分更新

文● 編集部 小林久

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(株)シマンテックは11日、ベリタスソフトウェア(株)との統合が1日付けで完了したことを受け、東京都港区の本社で記者会見を開催。同社の新体制と今後の方針に関して説明した。

木村氏 ニキエル氏
代表取締役社長の木村裕之氏執行役員で、副社長、マーケティング本部長の役職にあるチャールス・ニキエル氏

米国本社のシマンテック社は2004年12月にストレージソフト会社の米ベリタスソフトウェアの買収を発表。昨年7月に米ベリタスソフトウェアとの合併が完了している。「セキュリティーのシマンテックとアベイラビリティー(高可用性システム)のベリタス」が合併することにより、コンシューマーからエンタープライズに至る幅広い分野の「安心」を提供できるというのがシマンテックの主張である。

会見には、シマンテック代表取締役社長で米国本社のバイスプレジデントを兼任する木村裕之(きむら ひろゆき)氏、日本法人の執行役員で、副社長、マーケティング本部長の役職にあるチャールス・ニキエル(Charles Nikiel)氏などが出席した。

木村氏は2006年度以降の3本柱として“ハイタッチセールスの強化”“パートナービジネスの拡大”“製品を軸にした営業展開”の3点を掲げた。また、東京、大阪、名古屋に加えて、福岡営業所も設立。より密なサポートを提供できるようにしていきたいという。

また、コンサルティング業務に携わる人員を倍増させ、70人体制とするほか、教育事業も積極的に展開していく。また、個人向けには今秋から統合セキュリティーサービス“Genesis”を国内提供する予定(関連記事)。既存のノートン製品を包含する形で提供される個人向けサービスであるが、セキュリティーサービスのASP化も別途進めており、企業向けに展開していくことも視野に入れているという。

木村氏はプレゼンテーションの最後で「ITに求められていることは歴史的に変わりつつある」とコメント。新技術をスピード感を持って採用していくという従来のあり方から、ネットの世界を快適にかつ安全に利用できるようにすることの重要性が高まってきているとした。合わせて同氏は「2010年までに(現在のほぼ倍の規模となる)100億ドル企業(約1兆1800億円)を目指す」という米国本社の目標にも言及。日本国内でも、情報セキュリティー基盤に対する官民一体となった取り組みなどを通じて存在感を高めていきたいとした。

藤田シマンテックは今年2月に赤坂の新社屋に移転。ラボ施設のジャパンエンジニアリングセンター(JEC)のスペースも従来の110平方メートルから270平方メートルに増えた。また、社内ネットワークから物理的に切り離された“レベル3セキュアラボ”を開設し、アンチウイルス製品などの検証に利用できるという。写真はセンター長の藤田幸雄氏
JEC1 JEC2
本社内に設けられたJEC。シマンテック製品の認証試験や、パートナー企業との共同検証などが行なえる

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