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Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ

Kodak EasyShare V570 デュアルレンズ デジタルカメラ

2006年01月20日 15時47分更新

文● 行正 和義

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■クイックな操作感と細かい配慮

カラーモードの違い
カラーモードには“ナチュラル”“ビビッド”“シック”“モノクロ”“セピア”の5種類が用意されている。撮影サンプルでは左から“ビビッド”“ナチュラル”“シック”で、ビビッドを用いるとかなり鮮やかな発色になる。

 撮影機能は基本的にプログラムオートのみで、絞り優先/シャッター速度優先などのマニュアル露出は搭載されていない。“ポートレート”や“スポーツ”、“花火”、“書類”、“キャンドルライト(増感撮影)”、“流し撮り”など、合計22種類のシーンプログラムが用意されているほか、メニュー内から“LT(長時間露出)”を選べば最長8秒までのスローシャッター撮影も行なえる。ちょっと凝った撮影をしたい場合は、カーソルボタンの左右を押すだけで露出補正となるほか、リアルタイムヒストグラム表示もあるなど、コンパクトデジタルカメラとして撮影機能はかなりよくまとまっていると言える。



パノラマ撮影の元になる構図
UWレンズによる撮影と、パノラマ撮影を行なったもの。

 面白い機能として、カメラ単体での“パノラマ合成”と“広角時歪み補正”が挙げられる。パノラマ合成機能は、最大3枚までの写真から共通部分を組み合わせて横長のパノラマ写真をカメラ内で合成するもので、2~3枚目の撮影時には画面端に前のカットの一部が表示されて位置合わせができる。最近のデジタルカメラではさほど珍しい機能ではないものの、V570のUWレンズを使えば最大180度の景色を収めることができて、なかなか強力だ。

パノラマ撮影の結果
パノラマ撮影の元画像は4544×1228ドット。ビル(インターコンチネンタルホテル)の形状が特異だったせいか、自動合成をミスしてしまっている。なお、パノラマ撮影は右から撮影を開始し、露出は最初のカットで決めてしまうため、右側は順光だが左端は逆光となった。

 また、超広角撮影で悩ましいのが広角ならではの“歪み”である。まっすぐなはずの建物のラインなどがタル型に歪んでしまう。V570の広角時歪み補正機能では、メニューから“歪み補正”を選ぶことで直線状に補正することができる。タル型の歪みはある意味広角レンズで撮影した“いかにもな絵”という効果に使う場面もあるので、ユーザーが任意に補正のON/OFFを選べるのはありがたい。

補正OFF 補正ON
補正OFF補正ON
UWレンズにて撮影。広角レンズならでの歪みにより、全体がタル型になっているが(補正OFF)、歪み補正を使うと画像処理によって直線に近い形状となる(補正ON)。

 不満な点を挙げるとすれば、フラッシュ発光モードやISO感度、AF・AEモードなどを設定変更しても、電源OFFとともにリセットされてしまう点だろう。街角スナップではフラッシュを焚かず、かつISO感度はノイズの少ない低感度固定で撮影することが多いのだが、ポケットから取り出して毎回こんな設定をしていてはシャッターチャンスを逃してしまう。シーンプログラムの“カスタム”にいくつかの設定は記憶できるようにはなっているが、電源ONの後でシーンモードからカスタムを呼び出す手間がかかる(シーンプログラムでは前回選んだモードが記憶されているため、手順としては“SCNボタン”を1回押だけで呼び出せるのはありがたいのだが)。多くのデジタルカメラのように、直前に行なった設定を記憶しておくかリセットされるかを、ユーザーが選択できるようにしてほしかった。

付属品
付属のクレードルに乗せたところ。クレードルに乗せることでパソコンやプリンターにUSB接続可能となる。

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