肝心の撮影機能としては、有効810万画素と高画素なCCDを搭載したほか、新たに追加された“クリアRAW NR”など強力なノイズリダクション機能によって夜景でのスローシャッターや高感度撮影時でもノイズレベルが低く抑えられている。明るめですっきりした発色もサイバーショットならではだ。また、マニュアル撮影(絞り3段階)やオートブラケッティング撮影も搭載しているため露出調整は容易だ。
薄型軽量化が進むコンパクトデジタルカメラの中で、単に薄くて軽いだけではなかなか差別化しづらくなっているのも確かだ。タッチパネル操作をメインに据える本機は、一見すると奇をてらったようにも思えるが、コンパクトボディーと大画面の両立をする上では極めて自然な選択だ。大き目のアイコンを使用し、指に触れて直感的に操作できるなど利点も多く、使い勝手の面でもバランスのとれた1台に仕上がっている。
また、画質面でもメリハリの利いた発色で、ノイズも少ない。全体でシャープで引き締まった印象となっており、かなり好印象だった。その意味ではTシリーズやLシリーズといったコンパクト機ではなくWシリーズやVシリーズといった撮影機能にこだわったコンパクト機に近いものとなっており、薄型でコンパクトなボディーと画質を両立したいというユーザーにもオススメできる。
640×480ドットにリサイズ | 中央部分を切り抜き | |
撮影サンプル。すっきりとした色合いはCyber-shotならでは。コンパクト機としては細部描写もしっかりしている。プログラムオート、ISO64、F4.0、1/320秒。 |
480×640ドットにリサイズ | 中央部分を切り抜き | |
マニュアル露出モードがあるため、夜景撮影時の露出調整も行ないやすい。夜景でもノイズリダクションにより、星状ノイズやざらつきはほとんど見られない。マニュアル露出、ISO64、F8.0、5秒。 |
480×640ドットにリサイズ | 中央部分を切り抜き | |
コントラストの強い場合はやや白とびを起こしてしまう機種が多いが、ハイライト部分でもぎりぎり階調が残っているなど画像処理エンジンの性能の高さをうかがわせる。プログラムオート、ISO64、F3.5、1/125秒。 |
サイバーショット「DSC-N1」の主なスペック | |
製品名 | サイバーショット DSC-N1 |
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撮像素子 | 有効810万画素(総830万画素)1/1.8インチCCD |
レンズ | 光学3倍ズーム対応、f=7.9~23.7mm(35mmフィルムカメラ換算時で38~114mm相当)、F2.8-5.4 |
静止画撮影 | 最大3264×2448ドット、JPEG形式 |
動画撮影 | 最大640×480ドット/30fps、MPEGムービーVX(MPEG-1形式) |
液晶ディスプレー | 3インチクリアフォト液晶プラス(半透過型TFT方式、タッチパネル対応、画素数23万ドット) |
記録メディア | メモリースティック デュオ/メモリースティック PRO デュオ、内蔵26MBメモリー |
電源 | 専用リチウムイオン充電池『NP-BG1』(付属) |
インターフェース (付属アダプター側) |
USB(USB2.0 Hi-speed対応)、AV出力(モノラル音声) |
本体サイズ | 幅96.7mm×高さ61.1×奥行き22.7mm(突起部含まず) |
重さ | 約151g(撮影時は185g) |