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W31CA

W31CA

2005年08月30日 11時59分更新

文● 島 徹

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撮った写真の活用機能も標準搭載

 W31CAのカメラは、撮るだけでなく、撮った後の活用に関しても様々な機能が用意されている。W31CAは500KBまでのファイルをメールに添付して送信でき、UXGA(1600×1200ドット)でNOMAL画質で撮った写真ならばそのままメールで送信できる。そのほか、QXGAなど大きなサイズで撮った写真もUXGAや待ち受け画面のサイズに縮小したり、必要な部分をトリミングしたりできる。このように加工すれば、大きなサイズの画像でも手軽にメールで送信したり、待ち受け画面に使うことができる。

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付属ソフトを使えば、W31CAを充電器に置くだけで、撮影した写真やアドレス帳、スケジュールなどのデータを自動的にパソコンへ転送できるMysync Suite 体験版 for CASIOの画面。撮影日や“お気に入り”といった分絵類で管理できるほか、カレンダー印刷やプリクラシール印刷向けに写真をレイアウトした印刷も可能

 また、W31CAの充電器はUSBクレードルも兼ねている。付属のパソコンソフト「Mysync Suite 体験版 for CASIO」(Windows XP/2000/Me/98SE/98に対応)を使えば、W31CAを充電器に置くだけで、撮影した写真やアドレス帳、スケジュールなどのデータを自動的にパソコンへ転送できる。パソコンに転送した写真は月ごとに分別したり、“お気に入り”フォルダへ仕分けられる。そのほか、回転や彩度/輝度/コントラストの簡単な編集機能も持ち、レイアウト設定を施してのプリントも可能だ。

 気になった点は、充電器に端末を置いてMysync SuiteでQXGAサイズの写真を転送する際に、転送時間が1枚辺り約18秒ほどかかったことだ。従来機種「W21CA」や「W21CAII」の最大撮影サイズでもあるUXGAサイズの写真なら、1枚辺り10秒前後で転送できる。高精細な仕上がりの印刷を想定して高画素で撮影し、かつ撮影枚数が多い場合、例えば何かの記念日や旅行などの写真をパソコンに一度に転送する場合などは、転送時間が気になるだろう。

 なお、Mysync Suite 体験版 for CASIOは使用期間が30日となっており、それ以降も使い続ける場合は2000円のライセンスキーを、MySyncのパソコン向け/EZweb向けサイトで購入する必要がある。

多くの人にとって使いやすく、パソコンと連携すればさらに楽しい

 このように前編・後編を通して搭載されている機能をみると、パソコンを使いこなす人には魅力的な端末だ。高画素なカメラで写真を撮影し、USBクレードル機能付きの充電器を使ってパソコンで写真を整理、パソコン向けのニュースサイトやお気に入りのサイトを閲覧、メールを介してどこでもオフィス文章を閲覧――といった具合に、一度その便利さを体験するとなかなか手放せないだろう。

 ただ筆者は、W31CAの最も良い点は、単純に“ハイスペックを装備しただけ”に止まらず、どの機能も使い勝手が工夫されており、どの人でも便利に使える点だと思う。例えばカメラ機能をみると、カメラとしての使い方を意識したデザインや、アプリケーションのメニューまわりの操作性は、大きな解像度を必要としないユーザーにもありがたい配慮だろう。また縦長で大きく見やすいディプレーは、メールの本文を読んだり、アドレス帳の編集など一般的な機能の設定にも便利だ。つまり、とりあえず買った人にでも、十分満足感を得られるだろう。

 欲を言えば、二つ折りの形状に慣れているユーザーにとっては、サブディスプレーがあればより一層便利だろう。また、PCサイトビューアーで一度読み込んだページに“進む/戻る”といった機能があれば、より使いやすいだろう。しかし、筆者が気になったのはこの2点だけだ。購入時の注意点として、auの夏端末向けに提供される新サービス“聴かせて検索”と“安心ナビ”に対応していない。新サービスを目的に端末を購入する人にとっては残念かもしれない。だが、W31CAは、多くの人にとって使いやすい携帯電話だ。さらに、パソコンと連携すればもっと便利な新しい発見があるだろう。

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