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シャープ、32インチ液晶TVをセットにしたAVセンターパソコンなど夏の新製品を発表――Sonomaプラットフォームで長時間駆動のモバイルノートも登場!

2005年06月09日 15時05分更新

文● 編集部 小西利明

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メビウスノートの新製品は、13.3インチワイド液晶ディスプレー搭載の新モバイルノート“MWシリーズ”と、12.1インチ液晶モバイルノート“MRシリーズ”、および15インチ液晶ベーシックな低価格ノート“AEシリーズ”の3シリーズ6機種が発表された。特にモバイルノートは、インテル(株)のCentinoモバイル・テクノロジに対応する、いわゆるSonomaプラットフォームベースの製品となり、以前の製品比べて大幅にパワーアップしている。

13.3インチワイドモバイル PC-MWシリーズ

メビウスノート『PC-MW70J』
メビウスノート『PC-MW70J』

新しくメビウスノートに加わったMWシリーズは、軽さやバッテリー駆動時間といったモバイル性能と、メインマシン並みのパワーを両立させた、パワフルなモバイルノートである。同クラスの他社製品としては、日本電気(株)のLaVie RX、ソニー(株)のVAIO type S、(株)東芝のdynabook SS LXなどが該当するだろう。製品ラインナップは、CPUにPentium Mを搭載する『PC-MW70J』と、Celeron Mを搭載する『PC-MW50J』の2機種となる。主な仕様は以下のとおり。

PC-MWシリーズの主なスペック

PC-MW70J
Pentium M 740-1.73GHz/DDR2-533 512MBメモリー/Intel 915GM内蔵グラフィックス/80GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/13.3インチワイドXGA液晶ディスプレー/Windows XP Professional SP2
25万円前後/7月下旬発売予定
PC-MW50J
Celeron M 370-1.5GHz/DDR2-400 512MBメモリー/Intel 910GML内蔵グラフィックス/60GB HDD/DVD&CD-RWコンボドライブ/13.3インチワイドXGA液晶ディスプレー/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
20万円台半ば/7月下旬発売予定

チップセットにはグラフィックス機能を内蔵したIntel 915GM ExpressまたはIntel 910GML Expressを採用。IEEE 802.11a/b/gのトリプルモードに対応した無線LANも搭載する。メモリーは両機種とも512MBを搭載するが、CPUとチップセットの違いにより、MW70Jの方が高速なDDR2-533メモリーを搭載している。またMW70JはDVDスーパーマルチドライブを搭載し、MW50JはDVD/CD-RWコンボドライブを搭載するといった違いもある。液晶ディスプレーは13.3インチワイド、解像度1280×800ドットである。

これら基本スペック以上に重要なMWシリーズの特徴は、Sonomaプラットフォーム採用で(モバイルノートとしては)ハイスペックなのにも関わらず、バッテリー駆動時間が約7時間(MW70J、JEITA測定法1.0)と長い点にある。しかもこれだけのバッテリー駆動時間を実現しながら、基板面積や部品点数の削減、金属筐体の薄肉化などにより、重量は約1.6kgと軽い。松下電器産業(株)のLet's note Y4(約1.53kg)と比べると、重さはやや及ばないがバッテリー駆動時間は同等。Sonoma搭載モバイルノートとしては、トップクラスの駆動時間と言えるだろう。さらに使用シーンに合わせて省電力設定を簡単に切り替えられる“ecoボタン”をキーボードの右上に装備。ecoボタンを押すことで、Power、Normal、Ecologyの3種類の省電力設定をワンタッチで切り替えることが可能である。各モードの細かい設定(画面輝度、CPU速度、デバイスのオン/オフ等)はユーザーが変更可能である。なおMW50JのCeleron Mは、省電力機能の拡張版Speeds Stepテクノロジをサポートしていないため、同じバッテリーでも駆動時間は約5時間と、MW70Jより短くなっている。ただしこちらでも十分長い方だ。ちなみに本体サイズは幅312×奥行き272×高さ36.5mm。

ビジネスモバイルを志向し実用性を重視しているので、TV録画のような派手なAV機能は搭載しない。一方でデータ暗号化ソフトやハードディスク消去ユーティリティーなど、セキュリティー面に配慮した独自アプリケーションなどが付属している。またUSBポートもユーザー認証キーとして使われる“USBトークン”などの使用を考慮して、抜き差し耐久性を重視した部品を採用しているとのことだ。

予想実売価格は、MW70Jが25万円前後、MW50Jが20万円台半ばとなっている。またMW50Jとほぼ同じハードウェア仕様で、メモリー256MB、Office Personal 2003なしのコーポレート向けモデル『PC-MW5BJ7』もあり、こちらの予想実売価格は

12.1インチモバイル PC-MRシリーズ

メビウスノート『PC-MR80J』
メビウスノート『PC-MR80J』

PC-MRシリーズは、今年1月のSonomaプラットフォームの発表と同時に発表された新しいモバイルノートのシリーズで、“高性能を持ち歩く”を基本コンセプトとした製品である。路線としてはMWシリーズと同じであるが、MWがワイド液晶ディスプレー搭載で、MRは一般的な12.1インチXGA液晶ディスプレー搭載という点が大きく異なる。製品ラインナップはPentium Mモデルの『PC-MR80J』と、Celeron Mモデルの『PC-MR40J』の2機種が用意される。CPUと光ディスクドライブ、バッテリー駆動時間時間以外の仕様は同一となっている。基本仕様は以下のとおりだが、春モデルと比較すると、マイナーチェンジに止まっている。

PC-MWシリーズの主なスペック

PC-MR80J
Pentium M 730-1.60GHz/512MBメモリー/Intel 915GM内蔵グラフィックス/80GB HDD/DVDスーパーマルチドライブ/12.1インチXGA液晶ディスプレー/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
23万円前後/6月下旬発売予定
PC-MR40J
Celeron M 360-1.60GHz/512MBメモリー/Intel 915GM内蔵グラフィックス/80GB HDD/DVD&CD-RWコンボドライブ/12.1インチXGA液晶ディスプレー/Windows XP Home Edition SP2/Office Personal Edition 2003付属
19万円前後/6月下旬発売予定

Pentium M 730を搭載するMR80Jは、バッテリー駆動時間が約5時間(JEITA測定法1.0)と、MW70Jには及ばないがSonomaプラットフォームでは長めなのが特徴だ(MR40Jは約3.5時間)。12.1インチ/1024×768ドットと実用に十分なサイズの液晶ディスプレーを備えており、Sonomaベースのシステムも合わせると、メインマシンとして十分使える性能を持つ。グラフィックス機能はチップセット内蔵グラフィックス機能(Intel GMA900)を使用する。内蔵無線LAN機能は、IEEE 802.11a/b/gのトリプルモードに対応する。

本体サイズは幅275×奥行き245×高さ31mm(最薄部25mm)、重量約1.75kgと、薄型軽量に仕上がっている。このサイズのモバイルノートでは珍しい特徴として、PCカードスロット(TypeII×1)に加えて、メモリーカード用スロットとして、SDメモリーカード/MMC/メモリースティック兼用スロットを1基備えている。

価格はオープンプライスで、予想実売価格はMR80Jが23万円前後、MR40Jが19万円前後と想定されている。

新登場のベーシックノート PC-AEシリーズ

メビウスノート『PC-AE50J』
メビウスノート『PC-AE50J』

メビウスノートに新しく加わったPC-AEシリーズは、同社が“ベーシックノート”と呼ぶ低価格のA4サイズノートパソコンの新製品である。同社のA4ノートにはPC-ALシリーズもラインナップされているが、ALシリーズが液晶ディスプレーの品質をアピールする製品なのに対して、AEシリーズは基本仕様を手堅くまとめることによる、リーズナブルな価格の実現を重視した製品と言えよう。製品ラインナップは『PC-AE50J』と『PC-AE30J』の2製品があるが、ハードウェア仕様は同一で、Office Personal 2003の有無(AE50Jにのみ付属)だけが異なる。

PC-AE50J、30Jの主なスペック

低電力モバイルSempron 2600+ 1.6GHz/256MBメモリー/VIA K8N800内蔵グラフィックス/40GB HDD/DVD&CD-RWコンボドライブ/15インチXGA液晶ディスプレー/Windows XP Home Edition SP2
14万円台半ば(50J)、12万円台半ば(30J)/7月下旬発売予定

基本仕様としては、CPUにAMDのバリューセグメント向けCPU“Sempron 2600+”のモバイル版を搭載。チップセットはグラフィックス機能を内蔵した台湾VIA Technologies社製“K8N800”を採用している。メインメモリーは256MBだが、グラフィックス機能にメモリーの一部を取られるので、Windows XPから使用できるメモリーは、これより少なくなる。メモリーを多く使うヘビーなアプリケーションを使用するなら、メモリー増設を考慮したほうがよさそうだ。

液晶ディスプレーは大きめの15インチ、1024×768ドットを搭載。光ディスクドライブはDVD/CD-RWコンボドライブとなっている。無線LAN機能は搭載しない。“スリムデザイン”と称されていて、本体サイズは幅329×奥行き277×高さ37mm(最薄部29mm)と、15インチ液晶ディスプレー搭載ノートとしては、薄い方と言える。重さも約2.6kgなので、家庭内で移動したり、たまに外で使う程度のモビリティーは備えている。ただしバッテリー駆動時間は約1時間(JEITA測定法1.0)なので、ACアダプターの持ち歩きも必須だろう。

予想実売価格はさすがに安く、AE50Jが14万円代半ば、AE30Jでは12万円代半ばと想定されている。特にスペックやTV録画機能は重視しないが、インターネットやメール、Officeアプリケーションの簡単な利用程度は楽しみたいというニーズには、低価格で十分応えられる製品と言える。

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