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NW-HD5H

NW-HD5H

2005年06月20日 00時00分更新

文● 編集部 小林久

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“mini”と名付けてもいいぐらいコンパクトな本体

本体サイズ
本体は名刺やクレジットカードより、5mm程度幅が広い大きさ、1.8インチのHDDを内蔵した機種としてはかなりコンパクトである。

 NW-HD5Hのサイズは幅59.9×奥行き14.5×高さ89.3mmで、重量は135g。サイズ的にはアップルコンピュータ(株)の「iPod」と「iPod mini」のちょうど中間で、1.8インチのHDDを搭載した機種としてはかなりコンパクトな印象を受ける。液晶は縦表示のほか横表示にも対応。初期設定は縦表示固定だが、設定を“自動”に変更すると、HDDのモーションセンサーが電源投入時の位置を検出し、縦か横かの適切な表示方法を選択するというなかなか凝ったものだ。

 操作キーは従来機種より大型となり、操作しやすくなった。モノクロの液晶ディスプレーは従来のELバックライト(5行表示)から明るいLEDバックライト(7行表示)に変更されている(表示方法は白地に黒または、黒地に白が選べる)。選曲操作は、一般的な曲名やアーティスト名での絞り込みに加え、曲名のイニシャルで絞り込む“イニシャルサーチ”も選べる。アーティスト名やアルバム名での検索ができない点や、曲名が日本語の場合にはあまり有効でない(アルファベット以外の文字で始まる曲名は一括して“その他”に分類される)点がやや残念だが、アイデアはおもしろい。上方向のカーソルを長押しすることで、再生中の曲を“ブックマーク”に簡単に登録できるのも便利だ。



汎用USBミニコネクタ 液晶パネルは横向きでの表示にも対応
パソコンとの接続には専用のアダプターが必要だったが、汎用のUSBミニコネクタを直差しできるようになった。USB経由での充電も可能。液晶パネルは横向きでの表示にも対応。設定を“自動”に変更すると電源を投入した際の向きを検出し、自動的に最適な表示方向が選択されるようになる。

ワンプッシュで選曲画面を呼び出せるシンプルな操作性

 シンプルな操作系にはすぐに慣れた。ただ、階層化したメニューをたどる際に“右方向のカーソル”を使用する点に少々とまどった。デジタルカメラなどのユーザーインターフェイス(UI)では、十字キーの中央をメニュー選択に使用するものが多いが、本機の場合、十字キーの中央にある“再生/一時停止”ボタンを“決定”ボタンとして使用することはできない。これに慣れるまでは無意識に“再生/一時停止”ボタンを押し、歯がゆい思いをすることもあった。メニュー項目の後ろに“→”のマークなどがあればまだ分かりやすかったと思うが、そういった指示がないため初めて使用する際には頭を悩ませる。できれば改善してほしい部分である。

 HDD型の携帯プレーヤーは、保存できる曲数が多いため、選曲のしやすさも重要なポイントになる。NW-HD5Hではカーソルの右上に設けられた“SEARCH-MENU”ボタンで“検索”メニューのトップ画面にワンプッシュで戻れるため便利だ。再生設定やプレイリストの編集ができる“メニュー”は、このキーを2回押すか長押しすれば呼び出せる。これもよく考えられている。

新機能の“イニシャルサーチ” 曲をブックマークに登録
新機能の“イニシャルサーチ”は曲名の最初の文字で絞り込める機能。対応するのは曲単位のみだが、できればアルバム名やアーチスト名にも対応してほしい。曲の再生中に上方向のキーを押し続けることで、その曲をブックマークに登録できる。音楽を再生しながら自分だけのプレイリストを簡単に作れる。

 1点だけ気になったのは“LINE-OUT出力”の設定だ。NW-HD5Hをコンポなどにつなぐ際には本体上部のヘッドホン端子を利用するが、このとき“オーディオ出力”の設定で“LINE-OUT”を選択すると音圧が上がり、より高音質に再生できる。ただし、この状態でヘッドホンを絶対に使用してはいけない(大音量で鳴り、耳を傷めてしまう)。これは安全性の面で少し配慮が足りない気がする。コンポに接続するために設定を切り替えたのを忘れて、そのままヘッドホンを使用するユーザーもゼロではないだろうからだ。iPodでは、ヘッドホン端子とは別にクレードルにLINE-OUT端子が設けられているが、何らかの工夫が必要ではないだろうか。

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