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ライター・永島和夫の“type T”購入記

ライター・永島和夫の“type T”購入記

2004年11月19日 00時00分更新

文● 永島 和夫

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まずは予算を決めて候補を絞り込む

 買い替えを真剣に検討し始めて、まず最初に候補に挙がったのが、1スピンドルのとある機種。当然だが買物には最初に予算というものがあり、できれば17~18万円程度に収めたいと思っていた。この機種は量販店の特売などで安く買えるのだが、標準バッテリーの駆動時間が3.5時間と心もとなく、また搭載するPentium Mのコアが最新ではない“Banias(バニアス)”ということもあり却下した。

 次に、2スピンドルの2機種が候補にあがった。そのうちの1機種は、Celeron M搭載で約12万円というお買い得品だったが、このCPUでは使用中のマシンからパフォーマンスが大幅には上がらないのと、ワイド液晶だが、縦方向の解像度が使用中のマシンのXGA(1024×768ドット)よりも小さくなるので、対象から外した。

 もうひとつの機種は、周りにも使っている人も多く、価格もスペックも申し分ない。何より、直販サイトで“モニター価格”として3万円引きしてくれるというのが嬉しい。「これならば17万円台でPentium M搭載機が購入できる。これでほぼ決まり!」と、まさに発注しかけた瞬間に、“type T発表”のニュースが飛び込んできた(9月13日)。

 type Tは、先に注文しようとした2スピンドルの機種(前者)と同等のスペックにカスタマイズすると、若干支払い金額が上回る。しかし前者は、これまで何度かマイナーチェンジを繰り返しているシリーズなので、外見的には目新しくない。使用中のマシンを“懐かしい”と言われて買い換えを検討してる自分にとって、最新の“顔”を持ったモデルこそ、目的に合致しているのではないか。

CTOサービス、どの仕様を取捨選択する?

 心の中でtype Tと決めたものの、いざ購入するとなると、(1)仕様をどうするか、(2)どこで買うかと、いろいろ迷ってしまう。直販サイト“ソニースタイル”限定モデル『VGN-T90S/T90PS』(※1)の販売価格は、ソニースタイルが“tune”と呼ぶCTOサービスを使ってスペックを追加/省略することで最終的な価格が決まるのだが、最小構成は16万9800円からとなっている。一方、市販モデル『VGN-T70B/L』であれば、OfficeソフトやDVD±RWドライブが搭載され、店頭での値引きも期待できる(※2)。いずれにしても現物を確認することが先決だ。

※1 ソニースタイル限定モデルは、選択するOSによって型番が異なる。Windows XP Home Editionの場合はVGN-T90S、Windows XP Professionalの場合はVGN-T90PS

※2 市販モデルの価格はいずれもオープンプライスだが、発売直後の平均的な市場価格は、上位機種『VGN-T70B/L』(Pentium M 733-1.10GHz/40GB HDD/256MBメモリー/DVD±RWドライブ/Windows XP Home Edition SP2)が23万円前後、下位機種『VGN-T50B/L』『VGN-T50B/T』(Celeron M 353-900MHz/40GB HDD/256MBメモリー/DVD±RWドライブ/Windows XP Home Edition SP2)が21万円前後だった。なお、10月7日にはVGN-T50B/Lの生産終了が発表され、その代わりとなる『VGN-T30B/L』『VGN-T30B/T』が11月6日に発売された。仕様は、光学ドライブにCD-R/RW&DVD-ROM一体型ドライブを採用するほかは生産完了となったモデルと同等で、平均的な市場価格は19万円前後

type T
その機会があるのなら、買う前に実物は一度見ておきたいものだ。(写真は9月に開催されたソニーの特約店向け製品展示会で撮影)

 当時は発売前だったが、先行展示されているという話を聞きつけて、東京・銀座のソニービルに実物を確認しに行った。外観やキーボードは問題なし。試しに使ってみると、自分は少ないメモリーでも使い方でカバーする方だと思うのだが、メモリーが256MBでは動作が少しもたつく感じがする。これから長い付き合いになることや、現状のマシンからのステップアップを考えると、将来的な増設を踏まえてソニースタイルでオンボード512MBで発注するのがベストのようだ。

 次にCPUだ。Pentium M系のパソコンのユーザーからは、ウェブを閲覧したり、テキストを編集したりという通常の作業においては、Celeron Mとパフォーマンスの点で区別がないような話も聞く。ソニースタイルでPentium M 733-1.10GHzもしくはCeleron M 353-900MHzを選択可能で、両者の価格差は2万円。悩ましい金額だ。

 CPUは最後まで迷ったが、これからしばらく長い付き合いになるわけで、将来の不安をなるべく払拭しておきたかったし、カタログ上の電池動作時間もPentium M系の方が約1.5時間長い(※3)ので、Pentium M 733-1.10GHzを選択した。ドライブは、CD-Rが書けるコンボドライブで十分と判断した。

※3 Pentium M 733-1.10GHz搭載の場合は約8時間、Celeron M 353-900MHz搭載の場合は約6.5時間(JEITA測定法による同社測定値)

 あとはソフトウェアなどだ。仕事で使うなら“Windows XPはProfessionalにすべき”という意見も多いが、ソニースタイルの場合、Windows XP Home Editionとは1万円の価格差がある。筆者の場合、ファイルの暗号化もせず、自分しか使わないマシンなので、ユーザーごとのセキュリティ設定は必要ない。ノートPCをリモートのホストにするような使い方もしない。また、現在使っているノートパソコンのOSは、購入後にWindows XP Professionalに変更したものなので、そのライセンスを移動することも可能だろうということでWindows XP Home Editionにした。MS Officeについては、筆者はファイルを閲覧する方が主なので、オープンソースのオフィススィート『OpenOffice.org』を使い、MS Officeは注文しないことにした。

 ソニースタイルで選べる最後のオプションは、製品の保証関連だ。保証プログラムは、以下の2つが用意されている。



ベーシック
メーカー保証書の修理規定に準ずる範囲の故障に対応した3年間の保証サービス。ソニースタイルで購入した場合は標準付属
ワイド
ベーシックの保証内容に加えて、破損/水ぬれ/火災/水害/落雷なども不慮の事故も補償の対象となる。サービス料金は6300円
type T
ソニースタイルのtype Tの見積もり/注文ページ。今回は結局、予算を1万円以上オーバーしてしまった……

 今回は(株)ソニーファイナンスインターナショナルのクレジットカード“My Sony Card”で購入するので、このカード独自の保証プログラムの“ソニープロダクツセキュリティ(※4)”が適用される。保証期間はワイドの3年と比べて1年と短く、保証範囲も若干異なるが、今回はベーシックの保証とこれの組み合わせで我慢することにした。さらにMy Sony Cardを使ってソニースタイルで買い物をすれば3%引き(11月は5%引き)になるという、うれしい特典も付いている。

※4 購入日から1年以内に偶然の事故によって損害を被った場合に保険金が支払われる。故意に起因する損害、誤った使用に起因する損害、水災/地震または噴火に起因する損害などは保証の対象外

 結局、筆者が購入したtype Tは、最安の16万9800円からメモリーを512MBにし、CPUをPentium M 733-1.10GHzにして19万9800円となった。また、以前に別の買物でもらった“送料クーポン”を使用し、さらにMy Sony Cardの割引までを含めて、支払合計は19万3806円となった。





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