すっきりした色味と少ないノイズ感
撮影画像に関しては、すっきりした色味と少ないノイズ感は同社ながらの絵作りと言える。有効720万画素という高画素も相まって解像感は非常に高い。周辺部での画像劣化も抑えられて、色収差を拡大しやすいワイドコンバージョンレンズを装着したときでもかなり満足できる画質だ。
2304×3072ドットの元絵を480×640ドットにリサイズ。 | 2304×3072ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。 | |
スローシャッターノイズリダクション機能が強力で、夜景撮影で威力を発揮する。シーンモードの“夜景”、ISO100、シャッター速度1/2秒F2.8、最広角で撮影。 |
オプションを揃える/使いこなす楽しみ
有効810万画素CCDを搭載したDSC-F828。本体サイズは幅134.4×奥行き157.2×高さ91.1mmで、バッテリー/メモリースティックなどを含む撮影時の重量は約955g。 |
Vシリーズは、ソニーによれば“普及モデルのデジタルカメラでは物足りないが、一眼レフデジタルカメラなどには手を出しにくい中級者”をターゲットとしているという。より高倍率なレンズでというならば、「DSC-F828」という選択肢もある。しかし、本体のみで多彩な撮影をこなすことを目的としたDSC-F828に対し、DSC-V3ならばそのコンパクトなボディによる携帯性に加えて、各種オプション類を揃えたり、“撮影に持ってゆく機材を選ぶ”という楽しみかたもある。一眼レフカメラでボディーとレンズを合わせて持ち運ぶように、DSC-V1本体と広角/望遠コンバージョンレンズや外付けフラッシュなどを揃え、撮影シーンに合わせて使いこなすのも面白いだろう。
3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。 | 3072×2304ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。 | |
“超望遠”といったほどの効果ではないが、テレコンバージョンレンズがあれば遠めの被写体を撮りたいときに重宝する。作例は、テレコンバージョンレンズを使用し、最望遠側で撮影。ISO100、絞り優先オート(1/250秒、F8.0)。 |
3072×2304ドットの元絵を640×480ドットにリサイズ。 | 3072×2304ドットの元絵から、640×480ドットの部分を切り抜いたもの。 | |
ワイドコンバージョンレンズを用い、最広角側で撮影した作例。ビルなどを大きく写したい時や、手前から奥までを写し込みたいときに用いると、遠近感が強調される。ISO100、絞り優先オートでオートブラッケット撮影を行い、+1EV露出(1/60秒、F8.0)。 |
DSC-V3はサイバーショットシリーズのハイエンドモデルというだけあって、かなり作り込まれており、機能とコンパクトさのバランスもほどよい。携帯しやすい高画素機として使うことも、オプション類を揃える“システムカメラ”として使うことも楽しめる、飽きのこないデジタルカメラと言える。
「サイバーショット DSC-V3」の主なスペック | |
製品名 | サイバーショット DSC-V3 |
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撮像素子 | 有効720万(総740万)画素1/1.8インチCCD |
レンズ | 光学4倍ズーム、f=7~28mm(35mmフィルムカメラ換算34~136mm)、F2.8-4 |
記録画素数 | 最大3072×2304ドット |
液晶ディスプレー | 2.5インチ(12万3200ドット) |
記録メディア | メモリースティック/メモリースティック デュオ/メモリースティック PRO/メモリースティック PRO デュオ/CF(TypeI) |
電源 | 専用リチウム充電池 |
インターフェース | USB、DC入力、AV出力、ACC端子、アクセサリシュー |
本体サイズ | 幅119.8×奥行き63×高さ72mm |
重さ | 約360g(本体のみ)/約410g(装備重量) |