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三洋、携帯機器向けラジオチューナーIC“Easy Radio ICシリーズ”を開発――5mm角の1チップにFMラジオを集約

2004年08月02日 20時35分更新

文● 編集部 佐久間康仁

“Easy Radio ICシリーズ”
“Easy Radio ICシリーズ”。下のメジャーは1mm単位の目盛りで、5mm角のチップであることがわかる

三洋電機(株)は2日、東京・大手町の大手町サンケイプラザで記者説明会を開催し、携帯機器向けFMラジオチューナーIC“Easy Radio ICシリーズ”5製品を開発したと発表した。発表された5製品は以下のとおり。



LV24xxxPLのラインナップと、それぞれの内蔵機能
LV24xxxPLのラインナップと、それぞれの内蔵機能

FMラジオチューナー『LV24000PL』
FMラジオチューナー+オーディオセレクター『LV24001PL』
FMラジオチューナー+オーディオセレクター+ヘッドホン用アンプ『LV24002PL』
サンプル価格:1000円
サンプル出荷:8月
生産計画:2004年第4四半期生産開始/月産50万個

FMラジオチューナー+RDSデモジュレーター(※1)『LV24010PL』
FM/AMラジオチューナー『LV24100PL』
サンプル価格:1200円
サンプル出荷:9月
生産計画:2005年第1四半期生産開始/月産50万個

※1 RDSデモジュレーター RDSは“Radio Data System”の略で、欧州を中心に利用されているFMラジオ放送の信号に音声のほかデータを載せて配信する仕組み。RDSデモジュレーターはこれを復調して、音声信号とデータ信号に分離する機能

LSIビジネスユニット車載システム開発部部長の小口敏行氏ら 矢田さんパンフ2
コンポーネント企業グループセミコンダクターカンパニー LSIビジネスユニット車載システム開発部部長の小口敏行氏(右)と課長の佐藤明弘氏佐藤氏がLV24000PLを手に説明しているところ

発表会にはコンポーネント企業グループセミコンダクターカンパニー LSIビジネスユニット車載システム開発部部長の小口敏行(こぐちとしゆき)氏、同課長の佐藤明弘氏らが出席し、開発の背景や製造技術などを説明した。

LV24000PLの機能概要
LV24000PLの機能概要

最初に挨拶に立った小口氏は、「今回、業界で初めて外付け部品を必要とせずにFMラジオ受信機能を実現するLSIを開発した。ラジオに詳しい方なら、この一言がいかにインパクトを持つかご理解いただけるだろう」と切り出し、「FMラジオはアナログ信号を受信してアナログ的な処理を行なう必要があるため1チップ化は難しいとされてきた。三洋電機ではアナログ技術とIC開発技術を融合することで、1パッケージ(1チップ)化に成功した。パッケージサイズは5mm角で厚さ0.8mmときわめて小さく、これ1つでFMラジオを構成できる」と鼻息荒く、新製品の特徴をアピールした。

LV24000PLのブロック図 FM/AMチューナー内蔵のLV24100PLのブロック図
LV24000PLのブロック図FM/AMチューナー内蔵のLV24100PLのブロック図

続いて佐藤氏が、新製品の機能/性能的な特徴を説明した。それによると、同社のFMラジオ受信向け従来製品『LV23100T』(FM/AM対応)の場合、外付け部品としてレジスター/コンデンサー/コイルなど42点の部品が必要だった。それに対して、Easy Eadio ICシリーズはFMラジオ受信のみなら外付け部品なし、FM/AMラジオ受信でもアンテナ接続用チップ1点で済むという。これはパッケージの裏面にインダクター(コイル)を形成し、周波数変更のための“バラクタダイオード”(可変容量ダイオード)に代えて容量の異なる10個の“キャパシタ”(コンデンサー)を配置、キャパシタの組み合わせで周波数変更を実現する“キャパシタ・バンク”方式という独自のチューニングシステムを採用する。これは、三洋電機のアナログ信号処理(FMラジオ開発)技術に、オランダSemiconductor Ideas to the Market(ItoM)社との技術提携による同社のフィルタリング回路設計技術を組み合わせることで実現したとのこと。両社は2003年11月に技術提携を結んでおり、これが両社協業による初めての製品となる。

従来のFMラジオ受信回路図 LV24000PLの回路図
外付け部品を利用して実現する、従来のFMラジオ受信回路図LV24000PLの回路図。上部のコイルがチップ裏面に構成されている

同社では、「デジタル機器にFMラジオを組み込む際に問題となる、高周波回路設計に煩わされることがなくなるほか、外付け部品をIC内に取り込んだことで、部品実装面積は50%削減できる。ソフトウェアの変更により世界各地のFMラジオを受信可能(日米欧の全周波数バンドに対応)。ボリューム/トーンコントロール、ミュート機能などを搭載し、イヤホンマイクなどを外部アンテナとして利用することで、高音質な受信が可能となる。携帯電話市場は全世界で5億台と言われるが、そのうち3割程度がFMラジオ搭載になると見込んでいる」(佐藤氏)と語り、新製品の普及に大きな期待をかけていることを明かした。

チップ裏面に組み込まれたコイル。左右2つのコイルを並べて構成している LV24002PL(ソースセレクター、ヘッドホンアンプ内蔵)を使ったサンプル基板
チップ裏面に組み込まれたコイル。左右2つのコイルを並べて構成しているLV24002PL(ソースセレクター、ヘッドホンアンプ内蔵)を使ったサンプル基板で、FMラジオの受信や外部入力音源の出力などをデモンストレーションした

そのほか、LV24xxxPLシリーズのスペックは以下のとおり。

実用感度
10dBu
動作電源電圧
2.7~5V
消費電流
18mA
スタンバイ時消費電流
2μA
パッケージ
VQLP40(幅5.0×奥行き5.0×高さ0.8mm)
製造プロセス
BiCMOS/0.8μmプロセスルール


なお、同社ではKDDI(株)の携帯電話サービス“au”向けに『A5503SA』というFMチューナー内蔵端末を開発(2003年10月下旬販売開始)しているが、同端末はオランダのロイヤルフィリップスエレクトロニクス社のFMチューナーを搭載している。将来の搭載の可能性について質問したところ、「事業部が異なるため断言はできないが、搭載される可能性はある」(佐藤氏)と含みを残す回答を寄せた。

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