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Endeavor Pro3000

Endeavor Pro3000

2004年07月09日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

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エアフローの最適化とインテリジェントな回転制御
ツールフリー構造によるメンテナンス性の良さもポイント

 いいことばかりのLGA775/PCI Expressプラットフォームに見えるが、ハイパフォーマンスシステムの宿命ともいえるのが発熱の大きさ。TDPで110Wを超える560(3.60GHz)や540(3.40GHz)のPentium 4ともなると冷却にも特別な配慮が必要となってくる。もっとも、Pro3000ならば冷却能力の心配は不要だ。

サイドカバーをあけたところ。CPUクーラーからサイドカバーに直結させて放熱するサイドダクトにより効率的な冷却を可能にしている。ツールフリー構造を実現するためのブルーのアタッチメントパーツが各所に装着されているのも目につく

 CPUクーラーをサイドダクトを介してサイドカバーに直結してCPUの発熱を分離、さらに大型12cm角のケースファンを使って背面方向に効率よく排気する。このCPUファン、ケースファンともに負荷に応じて回転速度をインテリジェントに調整する回転速度制御に対応。ケースの冷却効率がよいために、待機状態のときだけでなく、ちょっとしたエンコードやゲームをやるくらいなら十分静粛な状態のまま利用可能になっている。

 メンテナンス性のよさも特筆したい。エプソンダイレクトのタワーケースのメンテナンス性はこれまでも定評のあったが、今回の新型ケースはさらにパワーアップ。サイドカバー、フロントマスクだけでなく、サイドダクト、拡張カードスタビライザー、HDD、光学ドライブ、そして拡張カードまで、すべての構成パーツが樹脂製のレバー操作のみで行なえるようになっている。せっかく大きなタワー型ケースを選ぶなら、将来的な拡張性、増設を前提にして選びたい。そんなニーズにもしっかり応える完璧な設計といえる。

サイドダクト、ケースファン、拡張カード、光学ドライブ、HDDなど、マザーボード以外のすべてのパーツはアタッチメントパーツのレバー操作だけで着脱可能。完璧なツールフリー構造を実現している

脇を固める良質なパーツ群
高画質TVチューナ&編集キットも用意

 脇を固めるパーツ群のクオリティも抜群だ。5インチドライブとしてはすべてのDVD規格の読み書きに対応するDVDマルチプラスドライブ、3.5インチドライブには6種類のメモリーカードの読み書きに対応するマルチカードリーダー付きフロッピーディスクドライブと、いずれも1台で多用途をこなす定番的製品がリーズナブルな価格で用意されている。

 サウンドカードのオプションとして用意されている「Sound Blaster Live! 5.1」は、ゲームやTV/DVDを快適に、よりよい音質で楽しむのに最適なカードだ。また、音楽ソースを加工して楽しむといったクリエイティブなユースには「Sound Blaster Audigy2 ZS Platinum」がお勧めだ。

 また、使い勝手のよさで定評のある同社オリジナルのDV編集/DVD作成ソフト「Symphomovie」とIEEE1394カードのセットである「DV編集キット」はDV編集を主な用途と考えている方に最適。さらに、TVの録画/編集用途には、ハードウェアMPEG-2エンコーダに高画質回路(ゴーストリデューサ、3次元Y/C分離など)を搭載したTVチューナーカードとIEEE1394カード、TV視聴/録画ソフトの「Symphovision」に「Symphomovie」がセットになった「高画質TVチューナ&編集キット2」という選択肢も用意されている。

最小構成で14万4900円から
コストパフォーマンスの高さも魅力

 ハイエンドを極めたこだわりのパーツ群だけに価格も気になるところだが、Pentium 4 520、メモリー512MB、HDD80GB、CD-ROMドライブといった最小構成の価格で14万4900円。同社ならではのコストパフォーマンスの高さも健在だ。これを、CPUをPentium 4 540に、HDD容量を160GBに、光学ドライブをDVDマルチプラスドライブに強化し、さらにマルチカードリーダー付きフロッピードライブを追加したとしても、まだ20万円以下(税込で!)で購入できる。BTOメニューで最初から最速を追求するのもいいし、将来の増設を前提にして、シンプルな構成でオーダーするのもよいだろう。


 デスクトップパソコンのノートパソコンへのリプレースメントが進むなか、わざわざ大柄なタワー型パソコンの購入を検討するからには、ノートパソコンなどでは得られない飛びぬけた性能、そして、将来的な拡張性を求めてのことだろう。そのうえで、静粛性、メンテナンス性にも優れていればなおよいはずだ。このEndeavor Pro3000は、そのいずれの欲求をも完璧に満たしてくれる存在であり、さらにコストパフォーマンスの高さも兼ね備えている。タワー型パソコンの購入を考えているなら、真っ先に検討対象にいれるべき存在だろう。

Endeavor Pro3000の主なスペック
製品名 Endeavor Pro3000
CPU Pentium 4 560/550/540/530/520から選択
ソケット LGA775
L2キャッシュ 1MB(CPUに内蔵)
チップセット Intel 925X/ICH6R
メモリ DDR2 SDRAM(PC4300) デュアルチャネル、512MB~3GB
グラフィックス ATI RADEON X600 XT(PCI Expressx16)
HDD シリアルATA80GB~160GB、RAID 0キット選択化(160GB~640GB)
FDD マルチリーダー付きFDD/FDD/なしから選択
光学ドライブ DVDマルチプラスドライブ/コンボドライブ/CD-ROMドライブから選択
拡張スロット PCI Expressx16、PCI Expressx1×2、PCI×3
サウンド SoundBlaster Audigy2 ZS Platinum/SoundBlaster Live! 5.1/なしから選択
通信 10/100/1000BASE-T(IEEE802.11b/g準拠無線LANをBTOで追加可能)
USB/IEEE1394 USB2.0×6(前面×2、背面×4)、BTOでIEEE1394カード追加可能
サイズ(W×D×H) 217×505×432mm
重量 17.5kg(最小構成時)
OS Windows XP Home Edition(SP1)、Windows XP Professonal(SP1)、Windows 2000(SP4)から選択

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