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【最新パーツ性能チェック(Vol.24)】AMD史上最高の2.4GHzを達成!Athlon 64 FX-53で見えてきた事実とは?

2004年03月26日 17時33分更新

文● アスキープラス編集部 野口岳郎

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ソケット939登場で64はどうなるか?

 FX vs EEはいい勝負だが、全体を見ていてやや不振気味なのがアスロン64シリーズだ。3D系では依然、P4-3.2GHzやP4-3.2EGHzに対して優位な結果を残してはいるものの、3DMark 03ではメインスコア、CPUともにP4-3.2GHzに破れているほか、Cinebenchでもレンダリング、シェーディングともに低調だ。さらに、TMPGEnc 3になってからは、2.5時代には互角の戦いだったPentium 4勢に比べ、半分ほどの速度になってしまっている。さらに、従来はP4-3.2GHzをリードしていたWindows Media AudioやDGCA、Superπといったテストでは、プレスコットコアのP4-3.2EGHzがスコアを伸ばし、ほぼ肩を並べるか、僅差まで詰め寄られている。P4-3.2GHzとの比較では明らかに高速と言えたが、P4-3.2EGHzとの比較では、動画エンコードの大きなビハインドを考えると、逆転されたとも言われかねない。

 そこで注目されるのが、今年前半に登場するとされる次世代コア、Newcastleだ。噂ではこの製品は

1. ソケット939に対応、デュアルチャンネルメモリインターフェイスを持つ
2. FSBに相当するハイパートランスポートの周波数が1GHz(データ転送レートはピンあたり2Gbit/秒、CPUとしては上り下りで8GB/秒)に引き上げられる
3. 2次キャッシュは512KBに削減される

と言われている。このうち最も注目されるのは、1のデュアルチャネルの効果なのだが、その意義については、2チャンネルのAthlon 64FXと1チャンネルの現行Athlon 64のスコアを見比べることで、かなり確かな予想が可能になるはずだ。

 テストのうち、FXがノーマル64より大きくスコアを伸ばしているのは、3DMark 03のCPU、CineBenchのシェーディング、およびTMPGEncとWindows Media Videoだ。また、Windows Media Audio、DGCA、Superπでも明らかな性能向上が見える──見てのとおり、これはアスロン64がP4に対して不利になっている、あるいはなりつつあるテスト項目群と見事に一致している。プレスコット登場で「+」の意味があやしくなってきたアスロン64も、デュアルチャネル化することでもう一段の飛躍が期待できそうだ。

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