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【最新パーツ性能チェック(Vol.15)】Athlon 64に加え、ウワサどおりAthlon 64-FXが正式登場!Pentium 4-3.2GHzをどこまで上回れたか?

2003年09月24日 11時20分更新

文● 週刊アスキープラス編集部 野口岳郎

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さすがに2.2GHzのFXはめちゃ速!PC用最速64ビットCPUの期待に応えた

 では、いよいよベンチマーク結果を見ていくことにしよう。なお、計測環境が従来と少し違うため、Pentium 4-3.2GHzの数値が過去の本コーナーと異なる場合がある。主な仕様は以下のとおり。

メモリ:PC3200 512MB×2(Athlon 64FXではレジスタード) ビデオカード:GeForce FX5900/メモリ256MB
HDD:Western Digital Raptor WD360GD
マザーボード:ASUSTeK SK8N(Athlon 64FX)
       MSI K8T NEO(Athlon 64-3200+)
       Intel(Pentium 4-3.2GHz)

【グラフ1】3DMark 2001SEの結果 【グラフ2】Unreal Tournament 2003の結果
【グラフ1】3DMark 2001SEの結果【グラフ2】Unreal Tournament 2003の結果
【グラフ3】FinalFantasy XI Benchmarkの結果 【グラフ4】CineBenchの結果
【グラフ3】FinalFantasy XI Benchmarkの結果【グラフ4】CineBenchの結果
【グラフ5】3DMark03の結果 【グラフ6】Windows Media Videoの圧縮時間(単位:秒、短いほど高速)
【グラフ5】3DMark03の結果【グラフ6】Windows Media Videoの圧縮時間(単位:秒、短いほど高速)
【グラフ7】TMPGEncによる圧縮時間(単位:秒、短いほど高速) 【グラフ8】Windows Media Audioの圧縮時間(単位:秒、短いほど高速)
【グラフ7】TMPGEncによる圧縮時間(単位:秒、短いほど高速)【グラフ8】Windows Media Audioの圧縮時間(単位:秒、短いほど高速)
【グラフ9】Sandra CPUの結果 【グラフ10】Superπの結果(単位:秒、短いほど高速)
【グラフ9】Sandra CPUの結果【グラフ10】Superπの結果(単位:秒、短いほど高速)

 グラフ1~5は3D系、6~10はマルチメディアデータの圧縮など。CPUパワーが必要とされる処理の代表格である。見ての通り、3DはAthlon 64が圧勝の勢いだ。64FXの強さは言うまでもないが、64-3200+であっても、3DMark 2001、FinalFantasy XI、Unreal Tournamentの各テストでPentium 4-3.2GHzにかなりの差をつけている。ここには出していないが、従来Athlon XPに比べPentium 4が高速だったQuake 3 ArenaやComancheにおいても、Athlon 64-3200+がPentium 4-3.2GHzをリードしている。もちろんトップはいずれもAthlon 64FX-51だ。3DMark 03のメインスコア(描画能力)、CineBenchのCPU(演算能力)ではPentium 4-3.2GHzがトップを奪っているが、3DMark03でもCPU性能、CineBenchでもレンダリング性能は、Athlon 64FXがトップであるし、3DMark 03のCPUスコアはAthlon 64がP4-3.2GHzを上回っている。

 圧縮においては、差は多少縮まり、処理によってはPentium 4が大きくリードする。代表例はWindows Media Videoにおける動画圧縮で、Pentium 4がAthlon 64に24%、Athlon 64FXに対しても15%の大差を付けてトップをさらった。TMPGEncによるMPEG2への圧縮でも、高品質モードではAthlon 64FXにトップを譲ったが、デフォルトモードでは最速となるなど、拮抗した速度を出している。しかしWindows Media AudioやSuperπ、さらにここには記していないがMonkey's AudioやDGCAといった圧縮ソフトによるベンチマークではAthlon 64系のほうが高速であった。

 なお、Vol.10で解明したように、OpteronにおいてはSSE2をオフにしたほうが、TMPGEncの性能が伸びる、という現象が見られたが、Athlon 64においてもそれは同じだった。ただ、OpteronではSSE2オンで性能が40%も落ちているが、Athlon 64ではダウンは5%に押さえられており、大きな実害は発生しにくくなっている。このあたり、コアになんらかの改善・対応がほどこされたようだ。

 CineBenchでのPentium 4の健闘も考え合わせると、マルチスレッド処理に対応したアプリケーションでは、P4のHTが機能し、Athlon 64と対等以上の性能を出せるが、シングルスレッドではAthlon 64が優勢と言える。特にAthlon 64FXの性能は突出していると言っていい水準だ。Athlon 64-3200+も、総合的にはPentium 4-3.2GHzを上回っていると言え、“3200+”という名前から“想像される性能”はクリアできているようだ。

 なお、Athlon 64については、9月26日発売の週刊アスキープラスVol.9にて、マザーボード情報、64bit Windows情報などを含めて大特集が設けられている。



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