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WinCDR7.0

WinCDR7.0

2002年12月23日 14時20分更新

文● 那須 涼介

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手軽な操作ながら複数の再生形式が可能

 WinCDRのオーサリング機能はMPEG-2ファイルに対して比較的汎用性が高いが、音声がMP2オーディオとなっているMPEG-2ファイルをそのままDVD-Videoに焼けるのは、ほかのソフトではあまりない特徴だ。音声部がMP2のディスクは、PS2の初期DVD再生ソフトや民生用DVDプレーヤでデジタル出力時などに、再生できないことがある。その代わり無圧縮のリニアPCMを用いる場合より、映像側のビットレートに余裕が出る。WinCDRでは音声がMP2の場合は9Mbpsまで、リニアPCMの場合は8Mbpsまでになっているので、この差は決して小さくない。

 さて、実際のオーサリング作業だが、WinCDR7の「Authoring Tool」を起動すると、メニューとムービーの再生方法を4つの中から選択できる画面になる。この4つとは、以下のとおり、

  1. メニューを出さずに、各ムービーを連続再生する
  2. まずメニューを表示し、再生したいムービーを選択。その後は普通に連続再生
  3. 先頭のムービーから連続再生し、最後にメニューに戻る
  4. まずメニューを表示し、再生したいムービーを選択。再生後はメニューに戻る

というものだ。いずれもシンプルな構成だが、安価なDVDオーサリングソフトの中にはこの程度の操作が不可能なものも少なくないので、うれしいかぎりである。

 なお、1つのムービーに複数のポイントをセットし、メニューから飛ぶような操作は不可能なので、そのような処理をしたければ、あらかじめ添付の「MPEG Movie Editor」でムービーを分割しておけばいいだろう。望みの構成が完成したら、あとはイメージを出力し、WinCDR本体でメディアを焼くだけだ。
 編集部注:10月25日に、著作権保護されていないDVDのバックアップ機能などを追加した「WinCDR7.0 ULTIMATE DVD2」が発売されている。通常価格は1万4800円、アップグレードパッケージは5800円。

MPEG-2ファイルを直接用意する

1. WinDVRのデータを読み込む

データ画面
画面A WinDVDでのデータ読み込み画面。

 MTVシリーズやMPEG-TV録画ソフト「WinDVR」で作成したデータもそのまま読み込める。設定に若干注意する必要があるが、このようなひな形が用意されているので、そのまま利用すればいい。

2. データをカット編集

MPEG Movie Editor
画面B 「MPEG Movie Editor」の画面。

 付属の「MPEG Movie Editor」で簡単なカット編集が可能。ここで複数のファイルに分割しておけば、DVDのメニューから各ファイルにジャンプできるようになる。

MPEG-2ファイルを直接用意する

1. メニューとムービーの関係を選択

ムービー再生モードの選択
画面C ムービー再生モードの選択。

 単純にムービーを連続再生するだけでなく、ムービー再生後メニューに戻ったりと再生手順を選べる。最後の「Jukebox DVD」とはオーディオデータに、ダミーの映像データを追加することで音楽専用DVDを作る機能だ。

2. ムービーを登録する

動画の登録
画面D 動画の登録画面。

 ウィンドウ下部にMPEG-2ファイルをドラッグ&ドロップすることで、ムービーを登録できる。この際、MPEG-2ファイルが適切かどうかチェックし、エラーが出た場合には「MediaEncoder」を用い、手動で再エンコードすることになる。

3. メニューを編集する

メニューの編集画面
画面E メニューの編集画面。

 DVDメニューを編集する。基本的には、サンプルにあるムービーの1カットを格子状に並べて表示するようなもののみ利用可能。ただ、背景は手持ちのBMPファイルを貼り付けられる。メニューで用いるムービーのカットは、映像の中からスライダーを使って、自由に位置を設定可能。

4. イメージを出力する

イメージ出力
画面F DVDイメージの出力画面。

 あとはイメージを出力し、WinCDR上で実際に焼くだけ。なお、イメージの出力の際にオーディオにMP2、リニアPCMどちらを使うか選べる。リニアPCMのほうが正しい形式だが、無圧縮な分ビットレートを消費してしまう。

WinCDR7の主なスペック
製品名 WinCDR7.0 ULTIMATE DVD2
入力ファイル形式 動画:AVI(DV、MPEG-4)、MPEG-1、MPEG-2
出力ファイル形式 DVD-Video、SVCD、VideoCD
対応記録型DVDドライブ DVD-R(for General Ver.2.0)、DVD-RW(ver.1.1)、DVD+R、DVD+RW
対応OS Windows 98/Me/NT 4.0/2000/XP
CPU PentiumII/Celeron/Athlon/Duron-300MHz以上(CD書き込み時)、
PentiumIII-450MHz/Celeron-533MHz/AthlonXP/Duron-1GHz(DVD書き込み時)
メモリ 64MB以上(128MB以上を推奨、MPEG-2エンコード時128MB以上必須)
HDD インストール時100MB以上、DVD書き込み時はデータ用に5GB、MPEGエンコード/オーサリング時10GB以上(DVD時)

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