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【特別企画・最新パーツ性能チャート(Vol.7)】GraniteBay搭載マザーの性能は?Gigabyte製「GA-8INXP」をチェック

2002年11月29日 20時59分更新

文● 企画開発プロジェクト 野口

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 11月18日に正式発表されたGraniteBay(E7205)搭載マザーの発売が近づいている。ここではさっそく入手したGigabyte製「GA-8INXP」で、注目の性能を検証する。

GraniteBayとは何か

 Intelの新チップセット“E7205”、コードネームGraniteBayの最大の特徴は、Intelプラットフォームのデスクトップシステム用としては初めてデュアルチャネルDDRを採用した点と、Intelチップセットで初めてAGP 8xに対応した点だ。デュアルチャネルDDRについては、サーバ用にはすでにPlumas(E7200)があるし、AthlonプラットフォームにはnForce1/2があるが、最もポピュラーなPentium 4プラットフォームに対応製品が出ていなかった。
 Pentium 4の強みは、なんといっても高い実クロックに加え、高性能のFSBだ。533MHz/64bitのバスは4.2GB/秒ものデータ処理能力を持っている。しかし、シングルチャンネルのDDRでは、せいぜい3.2GB/秒(SiS648DX利用時)、Intelチップセットでは845PE/GEでPC2700利用時の2.66GB/秒が最高となる。これではCPUのパワーをフルには引き出せない。
 唯一4.2GB/秒のデータを提供する手段として、i850EにPC1066(またはRIMM4200)を使うRambusソリューションがあったが、最大の弱点は価格だ。512MBのメモリを乗せるにはPC1066×2で3万5000円以上、RIMM4200の32bitモジュールは4万円台半ばだ。性能が落ちるとはいえ、DDRメモリなら512MBは2万円弱で買える。メモリの供給元が現状1社しかない点も不安だ。

 GraniteBayがサポートするのはPC2100止まりだが、2チャンネルを同時に使うため、供給可能なデータ量は4.2GB/秒とPC1066/RIMM4200とぴたりと並ぶ。PC2700のシステムに比べれば実に60%の性能アップとなる。ただし、2チャンネルによる高速アクセスを生かすためには、DDRメモリを2枚単位で装着しなければならない。ちょうどRAMBUSのシステムのような制約が加わるわけだ。また、DIMMスロットは計4つしかないので、増設のチャンスはRAMBUSシステム同様、1回に限られる。

 なんだかRAMBUSのシステムを使っているようだが、大きな違いはメモリが安いことだ。PC2100なら512MB分買っても1万5~6000円しかしないし、今後の供給も安心していられる。見方によっては、Granite Bayとは、安価なPC2100メモリを高速高性能なPC1066に変貌させる魔法のチップセット、と言えるかもしれない。
 なお、GraniteBayのシステムではRambusと違い、片方のチャンネルにだけメモリを装着することもできる。DIMM1本でも動くには動くわけだ。ただ、この場合は1チャンネル(64bit)アクセスになるため、せっかくの性能が生かせない。使うとしても、なんらかの事情でメモリが片方使えないといった緊急時には助かるかも知れない。

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