つい先日、PC3200/CL=2のメモリを紹介したばかりだが、早くもPC3500/CL=2を実現するという“XMS3500”が登場した。
このPCxxxxという表記は転送レートを示しているわけだが、CorsairのXMS3500では数字の通り3.5GB/秒を実現するメモリでDDR SDRAMとしては過去最高のスペックであることは言うまでもない。チップセット側で2chのメモリインターフェイスを必要とするRDRAMのPC4200には及ばないものの、単一メモリインターフェイスとしては最速のメモリだ。この転送レートを実現するクロックは217MHzで、DDRクロックは434MHzとなる。DDR規格では明文化されていないが、従来の表記手法にならえばこのメモリは“DDR433”となる。
このメモリの実力を引き出すためには、基準クロックが217MHz必要となるわけだが現在のところ標準でサポートするチップセットはない。しかしもっとも近いスペックを実現するのはAthlon用チップセット VIA KT400があり、このチップセットを搭載するマザーでさらなるオーバークロックをする場合、かなり有用な選択肢となるだろう。
CorsairのXMS3500のプレスリリースのページにはASUSTeKの「A7V8X」にてテストしたと報告されている。
先日登場したXMS3200との比較は以下の通り。
XMS3200 | XMS3500 | |
---|---|---|
基準クロック | 200MHz | 217MHz |
DDRクロック | 400MHz | 434MHz |
CAS latency(CL) | 2 | 2 |
RAS precharge | 3 | 4 |
RAS-to-CAS delay | 3 | 4 |
CL以外のスペックが落ちてしまっているが、CL=2を達成し基準クロックが高くなっている点を考えればやはりスペックアップといえる。
容量は512MB、価格はコムサテライト2号店にて35780円、高速電脳にて35800円となっている。現在PC2100/CL=2の512MBが14000円前後、PC3200/CL=2の512MBが25000円前後となっており、割高感はかなりあるがこのスペックに魅力を感じる人なら十分射程圏内の価格だろう。