このページの本文へ

いったい誰が買うの?Mobile Pentium 4-Mがアキバに登場!

2002年03月08日 00時00分更新

文● Jo_Kubota

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
Mobile Pentium 4-M

 5日に発表されたばかりのMobile Pentium 4-Mが早くもアキバのショップに並んでいる。今回登場したのは1.6GHzと1.7GHzの2製品。パッケージはデスクトップ向けPentium 4と同じ配色になっており、中央のロゴ部分に“m”の文字が入っているかどうかのみが異なる程度。モバイル向けであることからCPUクーラーを同梱しないため、持ってみると不自然なほど軽いのが印象的だ。



S-Spec:SL5YU

 Mobile Pentium 4-MはIntelがノートPC用にリリースした新しいCPU。0.13μmプロセスで製造され、FSB 100MHz(Quad Pumped 400MHz)、L2キャッシュ512KBといった仕様はNorthwoodコア版Pentium 4と同一ながら、ACアダプタによる給電時とバッテリ駆動時でVCoreと動作クロックを切り替える“Enhanced SpeedStepテクノロジ”を採用しているのが特徴だ。ACアダプタからの給電時にはそれぞれVCore 1.30Vで表示どおりのクロックで動作し、バッテリ動作時にはVCoreを1.20Vに落として1.2GHz動作となる。



パッケージ裏面

 CPUのピン数もデスクトップ向けPentium 4と同一の478ピン。CPUパッケージはμFC-PGAとなっており、物理的にはデスクトップ向けPentium 4と互換性がありそうだ。もちろん、実際に動作するかは不明。今回は残念ながら実際のCPUを見ることができないが、Intelの広報資料などによると、デスクトップ版では装備されているヒートスプレッダ(IHS)は装備されず、FC-PGA版のPentiumIIIやCeleronのようにコアが見える形になっているようだ。

 このCPUをサポートするチップセットはCPUと同時に発表されたi845MPのみ。i845MPはPC2100 DDR SDRAMを最大1GBまで搭載可能だ。i845MPは外部AGPバスを持っておりビデオチップと接続して使うことになるが、これはビデオコアを内蔵しないためだろう。このほか、ハブアーキテクチャなど基本的な構成はi845シリーズに準じている。感覚的にはi845Dのモバイル版といったところ。

 現在のところ、Mobile Pentium 4-Mを搭載するノートPCは、IBMや東芝、富士通、ソニー、など大手メーカーが中心に発表されたばかりだが、まだまだモデルラインナップは少ない状況。自作市場を見てもi845MPを搭載するマザーボードのアナウンスは当然ながらまったくない。頼みの綱と言えるかもしれないノート型ベアボーンPCについても“近日登場”といったニュースはなく、「いったい誰が買うのだろう?」と強い疑問符が浮かんでしまう。i845/i845Dマザーボードで使用できれば、低電圧低発熱を利用したファンレスPentium 4搭載PCを簡単に作れそうで、面白いとは思うのだが…。なお、果敢にも(?!)販売を開始しているのはTSUKUMO eX.。価格は1.7GHzが7万6799円、1.6GHzが5万9799円。



【関連記事】
【取材協力】

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ