かねてより来週の登場をお伝えしていた、コードネーム“Northwood”こと、0.13μmプロセス版Pentium 4が突然のアキバに現れた。あるショップが並行輸入品として、5万9800円で販売を開始している。
現在のところNorthwoodコア版Pentium 4はIntelからアナウンスされておらず、今回も恒例のフライング販売となるため不明な部分も残ってはいるが、ヒートスプレッダ(IHS)に“2A GHZ/512/400/1.5V”という刻印があるのを見る限り、これがウワサの新型Pentium 4なのはまず間違いない。
なお、Northwoodコア版のPentium 4は、0.18μmプロセスルールを採用している現行のWillametteコア版Pentium 4とは異なり、0.13μmのプロセスルールで製造されているもの。このプロセス移行により、L2キャッシュはWillametteコア版Pentium 4の倍にあたる512KBへと増量し、一方でVCoreは1.75Vから1.5Vへと引き下げられている。すでに複数の海外サイトがベンチマークテスト結果を掲載しているが、キャッシュ倍増の影響は少なくないようで、Willametteコア版に比べておおむね10%程度の性能向上があるようだ。弊社刊行の月刊誌「アスキーPC Explorer」1月号のテスト結果で、Willametteコア版Pentium 4の性能はAthlon XP 1900+に対して水をあけられていたが、新型Pentium 4がどこまで巻き返せるのか期待したい。ちなみに「Athlon XPの“モデル・ナンバー”はNorthwood版Pentium 4の性能に対する“P-Rating”」という声も以前から一部にあるのを付記しておく。
Northwoodコア版Pentium 4の裏面 |
i850、i845、i845DはBIOSアップデートで対応?
気になるリテールパッケージは未だその姿を現さず
CPUがピン互換のままコア変更を行うと付いてまわるのは既存のマザーボードとの互換性問題だが、複数ショップの話によると、すでに台湾大手マザーボードベンダが週明け早々にも同社製のi850/i845/i845Dチップセット搭載マザーボード向けにNorthwood対応BIOSを公開予定とのこと。またAkiba2GO!が独自に入手した情報では、SiS645チップセット搭載マザーボードもBIOSのアップデートでNorthwoodをサポートするもよう。あくまでベンダ側のサポート待ちにはなってしまううえ、すべての製品にBIOSが提供されるとは断言できないため、100%安心というわけではないので注意が必要だが、基本的にはSocket478版のPentium 4用マザーボードならば対応できそうだ。
気になるリテールパッケージだが、23日(日)の段階では、各ショップとも入荷を確認していない。「Intelからの“縛り”が今回は尋常でないほど厳しい」(複数ショップ)ため、ギリギリまで出荷すらされないものと思われる。
とはいえ、数日後には店頭に並んでいるだろう。新CPUのリテール版“正式”発売は、もうまもなくだ。
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