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CA、ビジネスプロセスモデリングツール『AllFusion Process Modeler 4.0 日本語版』を発売

2001年12月18日 18時13分更新

文● 編集部 田口敏之

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コンピュータ・アソシエイツ(株)(以下CAJ)は17日、ビジネスプロセスモデルを構築するためのツール『AllFusion Process Modeler(オールフュージョン プロセス モデラー) 4.0 日本語版』を、19日に発売すると発表した。価格は40万円(1ユーザーライセンス)から。併せて、ビジネスプロセスモデリング分野において、日揮情報システム(株)(以下J-SYS)との協業を強化すると発表した。

ビジネスプロセスモデルの例
ビジネスプロセスモデルの例

ビジネスプロセスモデリングツール(Business Process Modeling Tool)とは、企業の多種多様な業務とデータの流れ(ビジネスプロセス)を、フローチャートなどで誰にでも分かりやすく体系的に図式化するソフト。業務要素に関する処理方法や要因、アプリケーション画面などのデータを、業務フローとリンクさせて一元管理できる。主にSI業者やコンサルティング業者など向けの製品となっている。これによって、業務フローのシミュレーションを行ない、予想される業務の停滞やリスク、矛盾などを事前に把握できる。また、業務フローを営業やシステムエンジニア(SE)との間で共有でき、過去に作成した業務フローの再利用もできるようになる。

“IDEF”のルール
“IDEF”のルール

『AllFusion Process Modeler 4.0 日本語版』は、ビジネスプロセスモデリングツール。米コンピュータ・アソシエイツ社が開発した、eビジネスの構築・開発を支援するソフトウェア群“AllFusion”シリーズの1製品。旧製品名は『BPwin(ビーピーウィン)』。特徴として、米国国防総省が定めた、ビジネスプロセスモデル記述のための手法“IDEF(Integrated Computer Aided Manufacturing Definision:統合化定義方法論)”と、業務取引システムの静的構造を記述するための手法“DFD(Data Flow Diagram)”に準拠していることが挙げられる。モデリングツールとして、業務フローの設計図の構築を行ない、パートナーやサプライヤー、および従業員に明確な戦略を示すことができるという。業務の影響の分析や評価、コストのコントロールなども行なえる。また、同社のデータモデリングツール『AllFusion Erwin Date Modeler(オールフュージョン アーウィン データ モデラー)』(旧製品名『ERwin(アーウィン)』)と連携し、ビジネスプロセスとデータモデル間で双方向に情報を反映できるようになっている。

新機能としては、企業内の複数のグループや地域にまたがる業務フローを、地域や部門の特製を色分けするなどして表示し、役割と責任を明確に把握できる機能“スイムレーンダイアグラム”の採用や、組織図を作成して業務フローと関連づける機能がある。また、作成した業務フローを、HTML、CSV、RTFなどといった再利用可能なファイル形式に変換して出力する機能“レポートテンプレートビルダー”や、Windowsのファイル操作ソフト『エクスプローラ』のように、アクティビティーやダイヤグラムを階層表示したり、各オブジェクトの割り当てをドラッグ&ドロップで操作できるなど、視認性と操作性を向上させる“モデル・エクスプローラー”といった機能を備えている。

同製品の販売に伴い、これまで『AllFusion Erwin Date Modeler』の販売などを行なってきたJ-SYSとの協業を強化するという。具体的には、J-SYSが販売活動やテクニカルサポート、および教育活動やコンサルティングなどを行ない、CAJが製品に日本語化や製品プロモーションなどを行なうとしている。
CAJパートナー事業部長の藤岡健氏
CAJパートナー事業部長の藤岡健氏

CAJパートナー事業部長の藤岡健氏は、今回の協業の強化について「J-SYSは、データ・モデリング市場を多く築いてきたという実績がある。ここにビジネスプロセスモデリング製品を本格的に投入し、市場の拡大と発展を目指す。今後の製品も積極的に日本語化してゆき、J-SYSを核としてビジネスプロセスモデリング市場を活性化させてゆきたい」と語った。

同製品の動作環境は、対応OSがWindows 98/Me/NT/2000。Pentium-100MHz以上のCPUと、64MB以上のメモリー、30MB以上のHDDの空き容量が必要だとしている。また、価格は1ユーザーライセンスにつき40万円で、年間メンテナンス料として定価の20%が課せられる(初年度必須)。

同社は今後、同製品によって、日本におけるビジネスプロセスモデリングの市場を確立し、発展させてゆくとしている。2002年1月頃より、同製品の教育コース“テクニカルキャンプグラウンド(入門コース)”の開催も計画しているという。また、17日に同社のウェブサイトにおいて、1ヵ月限定で、同製品のトライアル版のダウンロードを開始する。

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