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Ulead DVD MovieWriter

Ulead DVD MovieWriter

2001年11月29日 21時05分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・佐久間 康仁

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シンプルさゆえの簡単操作を実現

 使い方はいたって簡単だ。アプリを起動すると以下のように操作の流れに合わせたメニューが順に並ぶので、目的の操作を選ぶだけだ。

  • キャプチャ&トリミング
  • オーサリング
  • ディスクイメージから書き込み
  • CDラベル・ジャケットの作成
DVD MovieWriterのキャプチャ機能には、バッチキャプチャは用意されていないが、録画時間をあらかじめ設定したり、テープ上の録画停止/開始のタイミングで自動的に切り分けて複数の動画ファイルに保存することが可能。

 ビデオキャプチャは、DirectShowおよびVideo for Windowsのドライバを使ったキャプチャツールに対応している(開始点、終了点をあらかじめ複数設定してのバッチキャプチャには未対応)。ここで取り込んだ画像のほかに、あらかじめキャプチャ済みのビデオファイルを使って、VideoCD/SVCD/DVD-Video用に変換することも可能だ。対応するビデオフォーマットは以下のとおり。

  • DV-AVIを含むAVI形式
  • MPEG1/2形式
  • QuickTimeのMOV形式
  • Windows Media Video形式(WMV、ASF)
  • アニメーションGIF形式

メインメニューで「オーサリング」を選んだ場合は、この画面で作成したいメディアを選ぶ。SVCDはVideoCDの352×240ドットよりも高い解像度(480×480ドット)で記録するもので、PCのDVDプレーヤなどで再生可能なもの。なお、以前にメディアを作成した場合は「プロジェクト」として履歴が残る。動画を一部入れ替えたい、など多少の変更であればこの履歴から選択すると便利だ(入力したタイトルなども保存されている)。
 編集部で試したところ、DV圧縮されたQuickTimeファイルのみサムネイル一覧に画面がでなかったが、プレビューや編集は可能だ。使ってみて便利なのが「バッチ変換」機能で、これは読み込んだ動画を複数選択して同一の形式に変換するというもの。

 こうしてMPEG1/2形式のファイルを作ったら、ウィンドウ最上部のタブから「エクスポート」をクリックして「DVDタイトルの作成」「SVCDタイトルの作成」など、一覧の中から目的のオーサリングスタイルを選択しよう。ちなみに、「Webページ」はストリーミング動画を埋め込んだHTMLファイルを作るもので、「グリーティングカード」は選択した背景の上に動画を重ねて表示する実行ファイルを作成する。



複数の動画を1枚のメディアに記録する場合は、チャプタメニューを作成できる。バックの画像を読み込んだり、メニューページごとに個別のBGMを設定することは可能だが、メニューをゼロから作ったりタイトル文字のレイアウトなど細かい作り込みはできない。
 DVDやSVCD、VideoCDタイトルの作成を選ぶと、自動的にオーサリングアプリに切り替わる(起動直後のメニューで「オーサリング」を選んだ場合と同様だが、こちらは動画があらかじめ選択された状態になる)。あとは、再生する順番をドラッグ&ドロップで入れ替えたり、イントロの動画を設定したり、チャプタメニューを作成するだけだ。このメニュー作成での自由度はあまり高くなく、ビジネス、キュート、ロマンスなど5カテゴリ38種類ほど用意されたテンプレートから選択する。ユーザーが変更できるのは、背景画像を入れ替えたりチャプタタイトルを入力する程度だ(フォントカラーの指定は可能だが、文字サイズやフォント種類の変更や複雑なレイアウトは不可)。実際に作ってみて気になったのが、“すべてのチャプタを通してみる”というボタンが用意されていないこと。チャプタを1つ再生するごとにメニューに戻されてしまうのは見る側にとって不親切ではなかったか、と思う。



一通り動画を並べてメニューも作ったら、シミュレーションモードでテストしてみよう。上はSVCDの場合、下はDVDの場合で、メディアタイプによってリモコンが異なっている。芸が細かい。

 光メディアに書き込む前に、プレビュー(再生シミュレーション)が可能だ。ここで順序を入れ替えたり、チャプターメニューのページごとにBGMを変えたくなったら、オーサリング画面に戻ってすぐに変更できるというわけだ。ただし、動画形式を変更する場合(例えば、1枚のCD-Rに収まらないのでMPEG2ではなくMPEG1形式に変える、など)にはオーサリングアプリを終了して、再びキャプチャ&トリミングに戻る必要がある。そうなると、入力したタイトルなどはすべて入れ直しになってしまう。こうしたアプリ間の連携は今後ぜひとも強化してほしいポイントだ。

仕上げは書き込み作業だ。DVD MovieWriter自身のライティング機能でも国内の主要な書き込み可能CD/DVDドライブをサポートしているが、ディスクイメージを保存して、別途ライティングソフトを利用することもできる。メーカーが確認している対応ドライブ&キャプチャデバイスは、同社のWebサイト(http://www.ulead.co.jp/dmw/)を参照してほしい。
 手順に従ってminiDVD(CD-Rメディアに15分程度のMPEG2ファイルを保存した、PCのDVDプレーヤソフトでのみ再生可能なタイトル)を作ってみたが、初めて使っても操作に迷う部分はほとんどなく、チャプターメニューごとに切り替えられるBGMに凝るなど、楽しみながらオーサリング作業ができた。

 記録型DVDドライブにはたいていDVDオーサリングソフトが添付されているが、ある程度DVD作成に関する知識を前提にしており、ビットレートや解像度の違いなどに起因するエラーが出ても、一般ユーザーにはなぜ作成できないのか分からず、それを解消できない場合が多い。本アプリは最初にキャプチャ&データコンバータを使って目的のメディアに合わせて動画ファイルを整え、それを並べてチャプタメニューを作る、という初心者にも間違いない手順で進められるのがうれしいポイントだ。ビデオキャプチャデバイスとCD-RWドライブやDVD-RAM/R/-RW/+RWドライブを買ってはみたものの、付属ソフトは難しくて使いこなせなかった、という方にはぜひ本ソフトで再チャレンジしてみてほしい。



同じ内容で複数のメディアを作る場合には、上の手順でディスクイメージを保存しておき、2度目以降はメインメニューで「ディスクイメージから書き込み」を選択すると、3ステップで手早くできる。
Ulead DVD MovieWriterの主なスペック
価格 8800円
発売元 ユーリードシステムズ(株)
連絡先 03-5491-5661
URL http://www.ulead.co.jp/
対応OS Windows 98/Me/2000/XP
CPU PentiumIII以上を推奨
メモリ 64MB以上(128MB以上を推奨)
HDD 70MB以上(プログラムインストールのみ、キャプチャ&編集用にはさらに4GB以上を推奨)

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