一太郎Arkは、
XHTML作成ソフトとしても秀逸
一太郎Ark 1.1で、Ark SiteのHTMLページ(+リンクされたCSSファイル)を直接読み込んだところ。一太郎Arkの個々の機能はWeb文書の作成を前提にしたものが多いが、もちろん普通のワープロとして使うことも可能。特に多国語混在の文書作成には強みを発揮する。 |
一太郎Arkについては、まだ類似製品が存在しないXHTML作成ソフトとしての評価が高い。プラグインでWeb用スタイルシート「CSS」(Cascading Style Sheet)のLevel 1に準拠し、Level 2の一部もサポートする。現在策定中のLevel 3も一部先取りしているので、インターネット上のHTMLファイルを読み込んだときに外部CSSファイルにリンクされていれば、一太郎Ark上での見栄えに反映できる。
そのほか、表作成機能や箇条書きの書式、水平線、インデント、フレーム付き文書の作成など、Webで使うためのXHTML/HTMLのタグとして反映するための機能は一通りそろっている。
スタイルシートだけでなく、タグセットそのものもユーザーが独自に定義できる。これはXML仕様に準拠したもので、例えば「住所録」というタグセットで「郵便番号」「住所」「名前」「電話番号」というタグを定義しておけば、一太郎Ark上でそれぞれ書式を指定した状態でこれらの独自タグを利用できる。HTMLやXHTMLの標準タグと違ってタグ自体にそのデータの内容に関わる意味が与えられているため、一太郎Arkで同じタグセットを使って作られた複数の文書から、例えば「住所」「名前」タグを(スクリプトを使って)抽出すれば、名簿の作成や宛名ラベルの作成なども自動的にできるわけだ。
安価でも一通りの機能を持ち
スルメのように噛み尽くせるソフト
今回は紹介を省いたが、Just Arksの購入者はジャストシステムが提供する「インターネットディスク」を50MB利用することができる。インターネットディスクへの接続ツールのJava対応版「IDisk Tool for Java」は、Web上からダウンロードできる。 |
さらにJust Arksの登録ユーザーは、Java 2環境で動作するフォトレタッチソフト「Aurora」(コードネーム)のTechnology Preview版をダウンロードで入手できる。 |
ただ、ひとつ同社に言わせてもらうなら、Microsoft Officeの環境に近づけようという現状の開発姿勢はいかがなものだろうか。マルチプラットフォームという利点はあるにせよ、WordやExcel、PowerPointのユーザーベースの多さによる「相乗効果」にそうそう付いてはいけないだろう。Wordのライバルとして健闘している「一太郎」を生み育て上げた技術力を生かして、従来のワープロや表計算やプレゼンテーションというカテゴリに収まらない、新しいコンセプトのオフィス向けソフトが作れないものだろうか。ジャストシステムの底力を期待しているのは私だけではないはずだ。
製品名 | Just Arks |
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価格 | 1万5000円(優待価格8000円) |
対応OS | Java 2 Runtime Environment Version 1.2.2以降 動作確認済みOS(Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000、LASER5 Linux 6.2/TurboLinux Workstation 日本語版 6.0、SPARC版Solaris 2.6/7/8) |
発売元 | (株)ジャストシステム |
問い合わせ先 | 03-5412-3939 |
URL | http://www.justsystem.co.jp/ |