コンシューマ向けのMIDI系音楽ソフトでトップシェアを誇るCakewalkシリーズの最新版「SONAR」が、ローランド「EDIROLブランド」から発売された。最近はDTMのコアユーザーだけでなくエントリーユーザーもMIDIデータとPCMオーディオを同時に使った作品を作るようになっており、本製品でも従来のMIDI関連に加え、ハードディスクレコーディング(HDR)機能を充実させたものになっている。
MIDIとオーディオの操作を統一
MIDIとオーディオのデータは記号と波形の関係にあり、従来では同時に扱えるソフトウェアは少なかった。以前は、MIDIデータの作成と言えば下画面のイベントリストを使う“打ち込み”系のソフトが主流だったが、最近では「Finale」などの楽譜入力ソフトのような高機能な譜面入力機能を持ったソフトも増えてきている。本製品は、そのどちらの方法も用意されているが、主にMIDI楽器での人間による演奏を録音するという方法で行われる。録音されたMIDIデータは必要に応じてマルチトラックのデータとして扱われ、もう一方のオーディオデータは1トラックにステレオ2チャンネルまで扱うことができる。
SONARでMIDIのイベントリストを表示したところ。従来の「打ち込み」系ソフトのユーザーならこのインターフェイスのほうがデータを作成しやすいかもしれない。 |
MIDIトラックとステレオオーディオトラックを編集しているところ。各トラックには、ボリューム、パン、入力/出力インターフェイス、プラグインのチェーンなどが細かく設定できる。ほぼすべての機能がツールバーに用意されているので、マウスだけでほとんどの操作ができる。 |
MIDIデータをオーディオトラックにミックスダウンしているところ。右側のウィンドウはDXiプラグインの「VSC DXi」の設定ウィンドウ。複数のMIDIトラックを選択しておいてスコアを表示してみたが、楽譜表示部分での分解能がまだまだ弱いので、装飾音の表示などがおかしくなってしまうのが残念。 |