日本IBM、Windows XPをプレインストールする“ThinkPad”および“NetVista”を発表――“Aptiva”ブランドはラインアップから消える

また、“Aptiva”の後継となるコンシューマー向けの“NetVista”は、Celeron-950MHz搭載スリムタワー型『NetVista A21 77J/78J』シリーズおよびPentium 4を搭載するマイクロタワー型の『NetVista A22p 35J』シリーズの2機種。2機種とも、Windows XP Home Editionをプレインストールする。

『NetVista A21 77J/78J』

NetVista A21は、Celeron-950MHzを搭載する、本体サイズ幅88×奥行き380×高さ305mmで重さ約8.6kgのスリムタワー型パソコン。CD-R/RWドライブ(書き換え最大10倍速、読み込み40倍速)を搭載してPCカードスロット(Type II×2)を実装する『78J』シリーズ4モデルと、最大48倍速のCD-ROMドライブを搭載する『77J』シリーズ4モデルの、合計8モデル。

4モデルの内訳は、ディスプレーが付属しないモデルと、15インチ/17インチCRTディスプレー付属モデル、そして回転式15インチTFTカラー液晶ディスプレー(表示部分が90度、180度、270度の3段階回転し、スタンドを前方に37度、後方に145度倒すことが可能)搭載モデル(1024×768ドット、1677万色)となっている。

最上位モデルの『78R』は、Celeron-950MHzに128MBのSDRAM、40GBのHDD(Ultra ATA/100)、CD-R/RWドライブ、LANポート(10BASE-T/100BASE-TX)、USB×4、IEEE1394、光オーディオ出力端子などを装備する。IBMダイレクト価格は17万9800円で、11月14日に出荷を開始する。

NetVista A22p 35Jは、Pentium 4-2.0GHzを搭載するマイクロタワー型パソコン。

『NetVista A22p 35J』

Intel 845チップセット、256MBのSDRAM、NVIDIA GeForce2 MXグラフィックスチップ、80GBのHDD(Ultra ATA/100)、DVD＆CD-R/RWコンボドライブ(DVD読み込み最大8倍速、CD-RW書き換え4倍速、CD-ROM読み込み32倍速)を搭載する。そのほかに、LANポート(10BASE-T/100BASE-TX)、IEEE1394×3、USB×4などを実装し、本体サイズは幅190×奥行き399×高さ415mmで、重さは約13.4kg。価格は、回転式15インチTFTカラー液晶ディスプレーが付属するモデルがIBMダイレクト価格で28万6000円となり、11月26日に出荷を開始する。

“IBM Access Connections”

なお、ThinkPadの無線LANモデルには、無線LANの接続先を簡単に設定・変更できるシステム“IBM Access Connections”を搭載する。タスクトレーからポップアップするメニューで、オフィスや自宅、その他の場所など、事前に登録した設定に切り替えられる。また、設定ファイルをほかのパソコンにコピーすることも可能で、接続環境をゼロから構築することなく利用できる。

日本IBMでは、Windows XP Home Edition搭載モデルについては、店頭での販売を行なうとしている。しかし、橋本氏は、新ラインアップは「企業の生産性を高める」ための手段であることを、繰り返し主張した。ブランドを統合して、コンシューマー向け、企業向け双方に販売するといっても、今後の主軸が企業向けになるのは疑いない。

橋本氏は“Aptiva”ブランドについて、「もともと大企業中心だったIBMのブランドイメージ」をコンシューマーにも広げ、Aptivaが「IBMを広く知らしめた」と語る。だが、結局コンシューマー市場で勝ち組みになれず、看板を下ろすことになった。しかし、Aptivaブランドを惜しむ声は少なくはない。元IBM社員の某社社長は「IBMがAptivaをやめるのなら、私が使う」とまで言ったという。“NetVista”は、そう言われるようなブランドになれるのだろうか。

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