ビレッジセンターの「サムズプラス 6.0J」は、米Cerious Softwareが開発した、画像管理ソフトの分野では老舗タイトルの最新版だ。画像付加情報にユーザー自身が項目(フィールドタイプ)を追加でき、自在に管理できる高機能画像管理データベースソフトである。
画像管理データベース、といっても操作は楽ラク
「サムズプラス 6.0J」のメイン画面。エクスプローラ同様の操作で、ファイルの移動/コピー、削除、検索ができる。ZIPファイルの場合は、ツリー表示のフォルダアイコンに「Z」という文字が表示される。 |
データベースと聞くと難しいというイメージがあるが、画像管理タイプは“エクスプローラ型”なので、画像ファイルの一覧やファイル管理などの操作は初心者でも簡単に行える。コピー先に同一ファイル名があった場合は、コピー元とコピー先の画像をプレビュー表示して確認しながら、上書きするか、別名でコピーするかなどを決められる安心設計だ。
サムネイル一覧には、オプション設定によりテキストファイルや実行ファイル、Word文書ファイルなどもアイコン表示することができ、ダブルクリックすると関連付けられたアプリを起動できる。また、ZIP形式
の圧縮ファイルは通常のフォルダと同様に内部がツリー構造で表示され、圧縮されていることを意識せずに内容を参照できる。
画像のプロパティで「キーワード」と「脚注」を付加できる。キーワードは、「キーワードの編集」ダイアログで追加や削除、2つのキーワードを繋げる結合ができる。 |
さらに他社製品と決定的に異なる便利な機能として、ユーザーが付加項目を任意に作成・追加できる「ユーザーフィールド」がある。これは簡易データベース機能で、フィールドラベル(=項目名)とフィールドタイプ(=内容の種別)、フィールド長(=登録する文字数)をユーザーが自由に設定できる。たとえばラベルを「撮影者」、タイプを「テキスト」として長さを「40」(半角で40文字、全角なら20文字まで)とすれば、画像ごとに全角20文字まで撮影者の名前を付加でき、「キーワード」「脚注」に加えて「撮影者」という項目が増える。このほかにもユーザーのアイディア次第で項目を自由に追加できる。Exifのエントリー名(DateTimeOrigeやApertureなど)を新しいフィールドとして作成すれば、Exif情報の自動取り込みも可能で、これらも条件検索に指定できるので、非常に細かいデータ管理ができるというわけだ。
テキスト(半角255文字までの文字データ)、整数、小数点、日付/時刻のフィールドタイプを指定し、自由に項目を追加できる。 |
また、選択した画像の類似画像を検索する「条件検索」と、元になる画像を選択せずに行う「重複イメージの検索」が利用可能で、重複して保存してしまった不要な画像の削除などが簡単に行える。
ビューアの「画像」-「処理」メニューでは、「自動カラーバランス」「蛍光灯照明の補正」などで、簡単な補正は自動的に行える。 |
サムネイル画像をダブルクリックするとビューアが開き、画像の編集・加工作業が行える。色の調整、色数の変更、画像解像度など、項目によっては-100~100(1単位)で細かくパラメータを指定できるほか、「エッチング」や変わったところでは「塗り絵」という特殊フィルタを持つなど、画像編集についても画像管理に負けず劣らず高機能だ。