DDR SDRAMが本格的に立ち上がったあと、メモリ市場は大手メーカーがDDR SDRAMを生産し、そうでないOEMメーカーはSDRAMを生産、といったようにある程度の棲み分けがなされてきたが、ついにその棲み分けが崩れる時がやってきたようだ。OEMチップの代表格と言えるほどの知名度を持つM-tec製メモリチップを搭載したPC2100 DDR SDRAM 128MB(CL=2.5)モジュールが、とうとうアキバに流通し始めた。
切り欠きはもちろん1つ |
これまで棲み分けがなされてきた要因として、OEMメーカーにはDDR SDRAMモジュールを生産する技術がないというのがアキバのショップ担当者の共通見解だったが、そうだとすれば、ついにOEMメーカーが生産技術を獲得したことになる。ただし、今回登場してきたのは64Mbitチップを16枚搭載した128MB。VRAMに用いているメモリを用いたのでは? とも思える製品だ。大手メーカー製DDR SDRAM 128MBの場合、128Mbitチップ8枚という構成がほとんどであるため、両面にチップをびっしり搭載した128MBというのはかなり特殊なものに見える。
価格はOVERTOPで1905円。大手メーカー製チップを搭載したモジュールとほとんど価格は変わらないため価格的な魅力はあまりないが、アキバのメモリ価格推移を見続けてきたコアなユーザーにとって、OEMチップ搭載のDDR SDRAMモジュールというのはなかなか感慨深い製品といえるだろう。
【取材協力】