クイックなレスポンスと鮮やかな画質
撮影サンプル1。元画像は1440×2160ドットだが、掲載用に480×720ドットにリサイズしている。オートモード、F5.7、1/724秒(Exifデータ数値)。 |
入門機の色合いが強かったDX3600 Zoomに比べ、DX3900 Zoomは上級者にも受けやすいような機能が盛り込まれている。測光方式はマルチパターン/中央重点/スポットの3種類から、ホワイトバランスはオートのほか、昼間/タングステン灯/蛍光灯の3種類から選択できるほか、0.7秒~16秒のスローシャッターも利用可能だ。同社によれば、搭載する画像処理エンジンは「DC4800 Zoom」とほぼ同等とのことで、撮影時/再生時ともに軽快に操作できる。
撮影サンプル1の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。若干ノイジーだがエッジのくっきりとしたシャープな絵となっている。 |
撮影サンプル2。2160×1440ドットを640×427ドットにリサイズ。オートモード、F2.8、1/45秒(Exifデータ数値)。マクロモードでの撮影。 |
画質に関しては、解像感/発色ともに非常に良好だ。とくに発色に関しては、DC4800 ZoomやDX3600 Zoomと同じように非常にコダックらしい濃い色なのが目を惹く。青空や夕焼け、樹木の緑などに関してはかなりきつめの色に写るため、風景写真などでは独特の味わいのある結果となるものの、ソフトなイメージで撮りたい場合には少々向いていない。DC4800 Zoomでは色調を「シック」にする機能があったのだが、DX3900 Zoomでは省かれており、色調機能としては白黒/セピアのみが用意されている。
撮影サンプル2の中央部を640×480ドットにトリミング。 |
撮影サンプル3。2160×1440ドットを640×427ドットにリサイズ。オートモード、F4.1、1/91秒(Exifデータ数値)。 |
DX3900 Zoomは、同時に発表された「Kodak EasyShare DX3215 Zoom」(有効128万画素)、先に発表されたDX3600 Zoom(有効218万画素)と併せてKodak EasyShareデジタルカメラの新ラインナップとなる。DX3600 Zoomが普及機、DX3215 Zoomが入門機という位置付けとなり、DX3900 Zoomはその上位機にあたるわけだ。
撮影サンプル3の中央左を640×480ドットにトリミングしたもの。 |
撮影サンプル4。2160×1440ドットを640×427ドットにリサイズ。スローシャッターを用いて8秒間露光した。青い光はカメラの前を横切りつつLEDライトを回した軌跡。 |
操作性や画質に関してはバランスの良い製品ではあるが、上位機としては考えれば、0.7秒未満でのシャッター速度や絞りのマニュアル設定などの機能も欲しくなる。従来の同社上位機であるDX4800 Zoomには28~84mmという広角側に振ったズームレンズや、絞りダイヤルを備えるなどカメラ上級者にも評判の良い機能が備えられていたのに対し、DX3900 Zoomにはマニュアル設定での絞りはなく、35~70mmという標準的なズームになるなど、ごく普通のスペックに落ち着いているのが少々残念ではある。
撮影サンプル4の中央部を640×480ドットにトリミング。ノイズリダクション機能の搭載により、10秒を超える露光においてもノイズはほとんど目立たない。 |
撮影サンプル5。1440×2160ドットを480×720ドットにリサイズ。オートモード、F4.0、1/362秒(Exifデータ数値)。 |
撮影サンプル6。1440×2160ドットを480×720ドットにリサイズ。オートモード、F4.0、1/512秒(Exifデータ数値)。 |
撮像素子 | 1/1.75インチ有効314万(総330万)画素CCD |
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レンズ | 光学2倍ズーム、f=7.3~14.6mm(35mmフィルムカメラ換算35~70mm)、F2.8(W)~F4.0(T) |
記録画素数 | 2160×1440/1800×1200/1536×1024/1080×720ドット |
記録媒体 | CF TypeI(8MB付属) |
液晶モニタ | 1.5インチTFT(11万画素) |
絞り | F2.8/5.6(W)、F4.0/8.0(T) |
シャッター速度 | 16秒~1/2000(自動) |
インターフェイス | USB、ビデオ出力、カメラドック端子 |
電源 | 専用ニッケル水素充電池パック、単3ニッケル水素充電池 |
本体サイズ | 116(W)×42(D)×67(H)mm |
重量 | 225g(本体のみ) |