SupermicroとTyanに続き、IwillからもXeon用デュアルCPU対応マザーボード「DX400-SN」が現れた。Tyan「Thunder i860」と同様に“MEC”(Memory Expansion Card。メモリライザカード)を用いてRIMMスロットを用意する仕様となっている。MEC上にあるRIMMスロットは8本で、最大4GBまで増設可能だ。
MEC以外にもDX400-SNのスペックはThunder i860とよく似ている。チップセットは現在唯一Xeonをサポートするi860を搭載し、CPUソケットはXeon用のSocketF×2。CPUソケットの配置もThunder i860と同じため、DX400-SNもリテール版Xeonに同梱する巨大なCPUクーラーを取りつけられるようだ。電源コネクタはWTX-PS2となっており、メインパワーコネクタは24ピンとなってい
るが、SSI EPSとは互換性がないので注意が必要だ。なお先日登場したTyanのThunder
i860もDX400と同じWTX-PS2となっている。XeonマザーとしてはSuperMicroのP4DC6の
みがSSI EPSに準拠する24ピンコネクタということになる。このほか、CPUパワー用の8ピンコネクタを備えている点なども、先の2製品と同じである。
拡張スロットはAGP Pro×1、64bitPCI×2、PCI×3となっている。オンボードではQlogic製のUltra160 SCSI(2チャンネル)コントローラ「ISP12160A」、10/100base-TX対応のIntel製ネットワークコントローラ「i82550」、AC'97コーデックチップを搭載している。珍しいのはUSBをバックパネル側に4ポート備えている点だ。他社のマザーボードによく見られるような、ハーネスでの拡張でない。
拡張スロットとMEC用スロット |
バックパネル側にUSBポートを4つ備える。もちろん専用パネルは同梱 |
シールの下には「DF400」と書かれていると思われる |
ちなみにDX400はいくつかのPC関係ショーで「DF400」と紹介されていたもの。型番が変わった理由だが、Iwill関係者によるとDF400の「F」はXeonのコードネーム「Foster」に由来するという。その後正式に発表となったFosterの名前がXeonとなったため、マザーボードの型番もFosterの“F”からXeonの“X”へと変更し、DX400になったのこと。ちなみに型番の後につく「-SN」は“SCSI”と“NIC”を指しているもよう。
これから動作テストを行うという秋葉館Winによれば、今回入荷したものはES品とのこと。価格も「まだ未定」(同店)だが、10万円を超える売価となるのは先の2製品を見ても明らかだ。なおIwillの日本法人アイウィルジャパンによると、DX400-SNは8月中に発売予定とのこと。
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